2015年9月25日に発行された朝日新聞紙の朝刊の中面に掲載された見出し「またぎへの道の巻 イノシシ退治 猟銃を取れ」を拝読しました。
このコラム記事は、朝日新聞社諫早支局長が、長崎県諫早市飯盛という山あいの棚田で稲作をしている話のコラム「アロハで田植えしてみました リターンズ」の最新版です。
朝日新聞紙のWeb版である朝日新聞onlineでも、見出し「またぎへの道の巻 イノシシ退治 猟銃を取れ」と、掲載されています。
田植えした棚田では、稲が実り、黄色く色づいた稲穂をスズメなどに食べられる被害が目立ってきます。このため、農業指導の“師匠”に相談すると、野鳥を脅かす反射光を持つテープを田んぼに張る対策を教えてもらいます。その反射光を持つテープを田んぼに張るための支柱となるタケ(竹)を、師匠の山から採取することになります。
師匠の親戚と、師匠所有の山にタケを採取に行くと、イノシシがいた話になります。長崎県はイノシシの捕獲数が日本で一番多い都道府県で、それだけイノシシの被害も多いと伝えます。長崎県は山が多く、高齢者の農業従事者は棚田に通えなくなり、耕作放置地の割合が全国ナンバーワンだそうです。耕作放置地がイノシシの住みかになるからです。
「山深い国土、高齢化、耕作放置地、イノシシ問題とは、日本問題である」と解説します。
そこで、師匠などの地元のみなさんへの恩返しと、イノシシ退治を志願します。このため、猟銃の所有許可と猟銃免許の獲得を始めます。それぞれに筆記試験と実技試験があります。
この試験を受けるためには、精神科医の診断書が必要になります。精神科医に電話すると、猟銃取得を目指す人が減っているために、いろいろな病院にたらい回しされ、大きな精神科病院で診療を受けます。過疎化と地方の病院不足の問題の一端です。
この結果、県警本部での銃所持講習に臨み、筆記試験を受け、数日後に実技試験を受けます。今回は、この実技試験の体験談が面白く書かれています。
このコラムは長崎県諫早市の山あいの問題の実態を語ります。さて、「山深い国土、高齢化、耕作放置地、イノシシ問題とは、日本問題」に対して、農林水産省や地方自治体などが有効な対策を打ってきたのか・・よく分かりません。
9月24日に自民党総裁に再選された安倍晋三首相は「1億総活躍社会」というキャッチフレーズを語ります。しかし、そのみんなが主役となるために、この3年間にわたって、「山深い国土、高齢化、耕作放置地、イノシシ問題とは、日本問題」という課題に有効な行政手段を打ったのかどうかは疑問です。
山間部で進む少子高齢者社会の実態解消に有効な手があるのかどうか、日本は問われています。本当の農業問題の一端です。
アベノミックス第二ステージに入ると宣言していますが、アベノミックス第一ステージの肝心の成長戦略では、まったく実態がみえていません。実効が上がっていません。真の成長戦略を実現できない政府が、第二ステージを語る理由が理解できません。
このコラム記事は、朝日新聞社諫早支局長が、長崎県諫早市飯盛という山あいの棚田で稲作をしている話のコラム「アロハで田植えしてみました リターンズ」の最新版です。
朝日新聞紙のWeb版である朝日新聞onlineでも、見出し「またぎへの道の巻 イノシシ退治 猟銃を取れ」と、掲載されています。
田植えした棚田では、稲が実り、黄色く色づいた稲穂をスズメなどに食べられる被害が目立ってきます。このため、農業指導の“師匠”に相談すると、野鳥を脅かす反射光を持つテープを田んぼに張る対策を教えてもらいます。その反射光を持つテープを田んぼに張るための支柱となるタケ(竹)を、師匠の山から採取することになります。
師匠の親戚と、師匠所有の山にタケを採取に行くと、イノシシがいた話になります。長崎県はイノシシの捕獲数が日本で一番多い都道府県で、それだけイノシシの被害も多いと伝えます。長崎県は山が多く、高齢者の農業従事者は棚田に通えなくなり、耕作放置地の割合が全国ナンバーワンだそうです。耕作放置地がイノシシの住みかになるからです。
「山深い国土、高齢化、耕作放置地、イノシシ問題とは、日本問題である」と解説します。
そこで、師匠などの地元のみなさんへの恩返しと、イノシシ退治を志願します。このため、猟銃の所有許可と猟銃免許の獲得を始めます。それぞれに筆記試験と実技試験があります。
この試験を受けるためには、精神科医の診断書が必要になります。精神科医に電話すると、猟銃取得を目指す人が減っているために、いろいろな病院にたらい回しされ、大きな精神科病院で診療を受けます。過疎化と地方の病院不足の問題の一端です。
この結果、県警本部での銃所持講習に臨み、筆記試験を受け、数日後に実技試験を受けます。今回は、この実技試験の体験談が面白く書かれています。
このコラムは長崎県諫早市の山あいの問題の実態を語ります。さて、「山深い国土、高齢化、耕作放置地、イノシシ問題とは、日本問題」に対して、農林水産省や地方自治体などが有効な対策を打ってきたのか・・よく分かりません。
9月24日に自民党総裁に再選された安倍晋三首相は「1億総活躍社会」というキャッチフレーズを語ります。しかし、そのみんなが主役となるために、この3年間にわたって、「山深い国土、高齢化、耕作放置地、イノシシ問題とは、日本問題」という課題に有効な行政手段を打ったのかどうかは疑問です。
山間部で進む少子高齢者社会の実態解消に有効な手があるのかどうか、日本は問われています。本当の農業問題の一端です。
アベノミックス第二ステージに入ると宣言していますが、アベノミックス第一ステージの肝心の成長戦略では、まったく実態がみえていません。実効が上がっていません。真の成長戦略を実現できない政府が、第二ステージを語る理由が理解できません。
コメントをいつもお寄せいただき、ありがとうございます。
今回の基になった記事をお読みいただき、ありがとうございます。
先日行った長野県高山村では、リンゴ畑が中心の農業ですが、たぶん自分たちで食べる野菜向けの小規模な畑には、かなり高い柵を巡らしてあり、おっしゃるように絵になりません。
ここでは60歳代は若手で、重労働の担い手のようです。
群馬県嬬恋村はキャベツ栽培が有名な村ですが、天然記念物のカモシカの被害が多く、対策に頭を痛めています。
また、弊ブログでよく取り上げる霧ヶ峰高原もシカによるゼンテイカ(通称 ニッコウキスゲ)の食害が目立ちます。
今回の記事の対象となった長崎県諫早市の山間部の高齢者問題は目前の課題ですが、行政は有効な手を打っていません。
日本の将来をどうするのか、”アベノミックス”というキャンペーン語に惑わされないことが大切だと感じています。現時点では、株価対策に終わっていて、株を買う方々にしか恩恵を与えていないからです。
こちらでもイノシシの害は多くて、山間地では猪よけの柵が張りめぐされております。
農山村の人の老齢化により、猟をする人がへり、
おまけに新規に猟銃の許可をとるのはかなり厳しく規制されていて、
許可を持っている人でもその更新が大変面倒であるようです。
猪などの害獣はますます増えています。
大規模に圃場整備された田では猪の害などは心配ないでしょうが、
小規模農業の人たちは大変だなあと、田舎へ写真を撮りに行くたびに思います。
美しい風景も猪の柵があるとガッカリ、これは本題とは違っていますが、
とにかく田舎にとっては大問題ですね。
農耕地が荒れると、景観が悪くなくだけではなく、実害が予想を超えて増えます。
最近一番怖いのは、山間部の棚田などの地域に行くと、
太陽光発電のパネルが並んでいる風景になっていることです。
一定の利用料を得られ、棚田の耕作が不要になるので、現在の高齢者にとっての解決策ですが、将来を見据えていません。
今後、稲作はだれが担当するのか、議論が必要です。
実際には、関東では神奈川件や千葉県では、平野部分でも耕作放置地が増え、この”イノシシ問題”が現実になっています。
しかし、各地方自治体はもとより、政府も有効な対策を打っていないのが現実です。この”イノシシ問題”は有害獣対策の一つとして脅威になっています。