おやままさおの部屋

阿蘇の大自然の中でゆっくりのんびりセカンドライフ

ウィルスも怖いけど、深刻なのは人の反応

2009年09月04日 08時06分40秒 | 日記
ついにその時がやってきた。昨日、私が勤める幼稚園にインフル感染が出た。恐れていた事態である。すでに予兆はあった。その前日、感染児童の下の兄弟が感染したとの連絡があっていた。協議の末、行政のマニュアルに従って、兄弟の感染であっても本人にその症状が出ていないならば、登園、登校を禁じたり、自粛を要請したりする必要はないというもの。この通達文を呼んで、「危ないな」と感じた。これでは、ほかの子供の家庭からわが子を案じてのクレームが寄せられるのではないか、或いは不安・心配で登園させるのに躊躇が生じるのではないか・・・情報を詳細に伝えないとしても、子供だからどこからか伝わって、感染児童への差別が出てくるのではないかー。
本人は1日マスクをして登園した。だれもマスクしていないので目立つし、いつの間にか園じゅうに情報は名前入りで伝わっていた。そして、翌日になって本人への感染の連絡。そしてほかの、反応。「そんな対応で大丈夫だろうか」、「うちの子は病弱なので当分休ませます」、「おじいちゃんが病気なので、うつって重篤になったら困る」・・・当然といえば当然の反応だろう。
行政の連絡網もズタズタ。国、県、市統一性がない。恐らく急の感染拡大でパニックになっているのだろう。こういう事態で一番懸念されるのは人の反応であり、パニック=恐慌を起こして、二次障害が生じること。冷静に動くことがもっとも大切なのだが。しつこいほどの「手洗い・うがい」の励行と指導。そして、まずは自分の身は自分で守ること。体力=抵抗力を維持し、感染しないように努力することだ。私も心臓病=狭心症やら通風、いろいろ持病もちなので、警戒態勢に入っている。
今朝で読み上げた本の紹介。市川拓司の「いま、会いにゆきます」(小学館)。古本屋で何気なく手にとって帯を見ると、強烈な読者の反応が書いてあったのだ。「今すぐ読まないと後悔する」、「こんな感動したこと初めて」・・・どうも若者向けらしい装丁で少し抵抗もあったが、例の105円コーナー、「まっいいか!!」とかごに入れた。作者がインターネットで書いたというけど、これが噂の携帯小説なのか?文章は、会話が中心になっていてすいすい進んでいく。まさにファンタジーの世界。高校生の時に読んだ、「緑の館」を思い出した。TVで、映画で放映されたという。まったく知らなかった。本を開いていた時、ある人が声をかけてきた。「先生、私もそれ読みました。涙が出ますよ!」・・・余計な一言。人はそれぞれ生活体験、歴史が違うし、形成されている感受性も違う。自分と同じ反応をすると思うのは単純すぎる人間観だろう。澪さんとの別れは確かに哀しく、つらいけど、なんだかファンタジックなアニメでも見ているような感じだった。