おやままさおの部屋

阿蘇の大自然の中でゆっくりのんびりセカンドライフ

内向きの健康志向ー日本人的性向

2009年09月09日 08時27分11秒 | 日記
朝早く職場について、園庭に水を撒いて、竹箒で掃き掃除。園児を迎える準備を整えてから、ウォーキングに出かける。始業時間まで40分、自分の健康は自分で守らないといけない。30才台の半ば、毎日ビールの大瓶を2本、それからウィスキー、バーボン、焼酎いろいろ飲んだ。酒を飲んでよく食べて、結果は見えていた。体重があっという間にピーク82.5㎏(慎重174㎝)まで増えた。これはいけないと始めたのがジョギングだった。近くの湧水公園まで出かけて、周囲を走った。ほぼ全力で、5キロくらいを「はあはあ、ゼイゼイ」言いながら、我慢して走った。25,6年前のこと。まだ、今のようにジョギングやウォーキングをする人は少なかった。この土地で「走ろう会」ができたばかりの頃。走っているものなんて誰もいない。今から考えると恐ろしい話だ。松村の例が典型だが、よく倒れなかったと思う。精神力が強かったのか、だんだん慣れてきた、それに「ランニングハイ」もあって、楽しくなってきた。その頃は市営団地に住んでいたが、仲のいい隣人がジョギングの愛好者ですでに健康マラソン大会にも参加されていた。そして、競技用自転車にも触手を伸ばしておられたので、その影響をもろに受けて、当時8,9万円もする、赤い軽量の自転車を買った。車には自転車を乗せるルーフキャリアーもつけてー。ジョギングは次第にランニングに進化。日誌もつけ、練習方法も工夫し、単に走るだけでなくスピードトレーニング、インターバル、ビルドアップ、長距離ジョッグ・・・いつの間にか体重も68㎏まで落ちていた。各地の大会にも積極的に出た。フルに5回、30キロ、20キロ、10キロ、5キロ・・・1年に5,6回は参加した。ゆくゆくはトライアスロンも視野に入れて、水泳も始めた。1200mほどをゆっくり泳いだ。
ある日、愛用のシビックの屋根に自転車を載せて、走行していた時、「事件」が起きた。いつも通る小道なのだが、大きな道路の下を通る短いトンネルがある。普通の感覚であれば、高さが2m足らずなので「低い」と思うのだが、その日は夜釣りしての帰り、頭がボーっとしていたのだろう。そのまま走り抜けようとしたのだ。途端、「ガ-ン、ドッシャーン!!」屋根にある自転車が目の前を飛んでいた。それもグニャグ二ャになったやつがー降りると車も見事に凹んでいた。被害は10数万円。トライアスロンに向けた情熱が急激に冷めていった。そして年齢とともに仕事が忙しくなっていき、健康志向もどこかに置き去りになってしまった。
50になった頃、管理職になってさらに食生活が乱れ始めた。時には料亭、クラブ、宴会がしょっちゅうで、いつの間にか典型的な生活習慣病に。5,6年前に通風、3年前に突然狭心症発作とあいなった。そして定年を半年後に控えた今、走ることから歩く事に代わった。今朝も近所の河川敷を歩いたが、現代は日本人皆健康志向で、何かと健康のためにやっている。TVのCMを見ていると、販売のターゲットをそんな健康に不安のある中高年に絞っていることがよくわかる。しかし、時代なのか、日本人の民族的な性向なのか、健康志向が内向きになっているような気がする。耳にアイポッド?(昔のウォークマンか)イヤホンをして、目深に帽子を被って、日焼けを避けるために真夏でも一分の隙もないように長袖シャツ、手袋、サングラス。下を向いて、すれ違う同好者に目もくれない。まるでロボットが歩いているようなもんだ。こんな健康ってなんだろう?自分の身は自分で、これは当然だが、外に広げる心の窓だけはいつも開け放っていたい。ピンピンころりでいいけど、目の前で人が倒れても横目で眺めて知らんぷり、なんて冷たい世の中になったら嫌だと思うのだがー