今年も柳家小三治師匠の落語会が山形市のシベールアリーナであり聞きに行った。
前座として柳家三之助さんが「のめる」を、そして小三治師匠が「野ざらし」を語り中入り。中入り後、柳家一琴さんの紙切りがあり、再び小三治師匠の「小言念仏」で終了だった。
今年の小三治師匠は元気でサービス精神旺盛であった。去年は病気入院があったので少ししんみりとした落語会だったのですが、今年は元気で話がとまらないという様子でした。「野ざらし」のまくらは1時間近くなった。前日のマッサージの話、疎開先の岩沼市の話、そして戦争の話。「戦争だけはいけない」と強く語っていた。シベールアリーナの落語会開催のいきさつ、落語協会への愚痴、そしてシベールアリーナでの落語をライフワークにしたいと、地元の落語ファン、小三治ファンへの温かい言葉まで語ってくれた。シベールが大変なことになっているだけに、この言葉はシベールアリーナのスタッフにとってうれしい言葉であっただろう。このまくらが長すぎたのか、マネージャーに怒られたとのこと。おそらく帰りの時間が決まっていたのであろう。中入り後は少し巻き気味。とは言え、充分すぎる内容だった。
「野ざらし」は滑稽話。そして「小言念仏」は小三治師匠のよさがとてもよくでる演目である。一定の念仏のリズムが進行する中で、会場の雰囲気がどんどん盛り上がっていく。ライブの感覚である。これは落語を聞くというよりは、落語で楽しむという感覚であった。本当に楽しかった。
14時開演で16時終演予定となっていたが、実際には16:30に終了。帰りの新幹線に間に合ったでしょうか。