「GoToトラベルキャンペーン」は不思議である。人々の心をもてあそぶからだ。
このコロナ禍に誰もが家に閉じこもり、やりたいこともやれない状況にある。そろそろ気分転換もしたい。さらには誰もが観光業界が大変なのもわかる。「GoToトラベルキャンペーン」に賛同したい気持ちは多くの人が持っている。
しかし、移動する際の感染リスクや、観光地での密による感染リスク、さらには感染のおさまっていない大都市などの感染リスクを考えるとブレーキをかけてしまう気持ちも多くの人が持っている。
この二つが両立することはない。多くの人はどうしたらいいかわからなくなっている。若年層はどうし感染しても大したことはないと腹をくくり、キャンペーンに応募するだろう。せっかくの「お得」なキャンペーンなのにそれを利用しないのは損をした気分にもなるだろう。しかし高齢者層はそうはいかない。感染拡大防止のためにはまだ早いと思いキャンペーンを利用したくてもしない人も多くいるだろう。人々は混乱させられる。旅行業者も困惑しているというニュースも流れていた。
本来ならば自粛のブレーキをはずすのがキャンペーンの目的であるはずだ。しかしまだそれは早すぎる。
政府の無策ぶりがあらわれた政策である。