とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

マクミラン作『モンスター』を見ました。

2024-12-23 08:36:15 | 演劇
ダンカン・マクミラン作『モンスター』を見ました。見ている人間が追いつめられる作品でした。

登場するのは、家庭が安定しなく社会では問題児とのレッテルをはられたADHDの傾向が強くあらわれる少年と、その少年を担当することになった自分自身も深い問題を抱える新人教師、そして少年を育てる祖母と、教師の恋人の4人。教師は少年との関係をなんとかうまくいくように努力するのですが、うまく行かずに、対立の度を高めて行ってしまいます。それはそれぞれの家族に波及し、みんなが生きづらくなってきます。

少年を苦しめているのはなんなのだろうか。そして関係で苦しんでいる周りの人たちは救われないのか。見ていて本当に苦しくなっていきます。

学校はここまで極端ではないとしても、似ている状況と常に接しています。昔は教師側の威圧で対処していたのですが、それによって人権を奪われた子どもたちはたくさんいたののだと想像されます。現在はそれぞれの子どもたちを尊重するために、教師は追い詰められています。かかえきれないものを抱えて仕事をしなければなりません。

この劇は八方ふさがりの教育状況が、描かれています。それでも前を向かなければいかない。踏み出す力はどこから生まれるのか。考えさせられる演劇です。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 放送大学山形学習センターの... | トップ |   
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

演劇」カテゴリの最新記事