結局高校無償化が決定したようだ。確かに教育予算の少ない日本にとって悪いことではない。だから批判のしようがない。しかし本当によいことなのかは、冷静に判断しなければいけないし、そこをしっかりと検証するのがマスメディアであろう。
今回の高校無償化の問題点は、私立高校に進む生徒には多額の恩恵があるのに対して、公立高校に進む生徒にはそこまでの恩恵がないということである。少子化の問題があるので、高校生の授業料を免除するのは悪くはない。しかし公立高校に進学する生徒の方が損をしているような気持ちになるような補助の在り方はどうなのだろうか。私立高校は部活動も盛んで、さまざまな特色がある。宣伝もしっかりとしているし、その地方の主要都市にある。中学生にとって魅力があるのである。地方の県では進学校は公立に偏っているところはまだ多い。しかしそういう進学校以外の学校は、主要都市以外にあることが多く、そこはだれも行きたがらなくなっているのである。それは地方の消滅をうながすことになろう。
今回の改革が意味のあるものにするのだとすれば、さらに公立高校のハード面、ソフト面での改革が必要になる。まずは公舎の改築の推進が必要だ。前回も書いたが、公立高校の校舎は古いままである。私立に比べてひどい。なんとかしてほしい。同時に、部活動の地域移行を進める予算をしっかりと確保してほしい。私立は今だに部活動を推進している学校が多く、それが魅力になっている。公立はそれを見直すおすのだから、地域に部活動移行が推進できるように、指導者の確保と、その指導者の賃金、活動場所の確保などをしっかりとやっていだだきたい。それができないで、ただ、高校無償化と言っても、なんのための改革だったのかがわからなくなるような結果になることは目に見えている。
教育改革のなれのはては、結局は金にまみれた世界だったのかと頭をかしげたくなる。
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