ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

大竹ダム

2016-12-26 19:05:18 | 岡山県
2016年12月23日 大竹ダム
 
大竹ダムは岡山県高梁市川上町の高橋川水系成羽川右支流領家川上流部にある灌漑目的の重力式コンクリートダムです。
農水省の補助を受けた岡山県の一般かんがい排水事業の中核施設として1974年(昭和49年)に事業着手され、1980年(昭和55年)に竣工しました。同事業は1984年(昭和59年)に完了し当ダムは受益農地2000ヘクタールに灌漑用水の補給を行っています。
ダムは運用開始後は高梁市が受託管理を行っています。
 
高梁市川上町中心部から領家川に沿って県道を南西に進み、本谷地区西に折れると大竹ダムに到着します。
ダムの左岸に駐車スペースがありここに車を止めて見学します。
左岸上流から、手前は取水設備。
 
天端は車道
ゲート部分が高くなっています。
 
左岸下流側。
 
減勢工。
 
総貯水容量は36万立米と普通の溜池サイズ。
右手は浮き桟橋です。
 
右岸から。
 
右岸上流から遠望。
 
堤体直下に下りることができました
放流設備は自由越流式1門と農水省の補助事業のダムとしてはよくあるタイプ。
前夜の雨を受けて薄く越流しています。
 
左岸上流にある揚水機場関連施設。
 
追記
大竹ダム洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに1万立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
1893 大竹ダム(0740)
岡山県高梁市川上町上大竹
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
高梁川水系本谷川
 
26.9メートル
96.8メートル
千㎥/千㎥
高梁市
1980年
◎治水協定が締結されたダム

第2星田ダム

2016-12-26 17:40:44 | 岡山県
2016年12月23日 第2星田ダム
 
第2星田ダムは左岸岡山県小田郡矢掛町と右岸井原市美星町の境界の高梁川水系小田川支流星田川にある灌漑用重力式コンクリートダムです。
もともと小田川下流域の矢掛町の灌漑用水源としては当ダム上流2キロ地点に1950年(昭和25年)竣工の星田池がありました。
ところが井原市美星町の丘陵地帯で県による畑作開発事業が実施され星田池はその灌漑用水源に転用されることとなりました。
その代替水源として1970年(昭和45年)より事業着手され1983年(昭和58年)に竣工したのが星田第2ダムで、運用開始後は矢掛町が受託管理を行っています。
なおダム便覧では住所は井原市美星町となっていますが、これは間違いで左岸は小田郡矢掛町宇内、右岸が井原市美星町となります。
 
ダムの左岸を備中西武広域農道、通称『星の里街道』が通っており、星の里街道から星田川に沿って西進すると第2星田ダムが見えてきます。
クレストは自由越流式洪水吐が3門、前夜の雨のせいで越流していました。
 
 
ダム右岸に展望台があり側面から堤体を見ることができます。
 
減勢工。
 
天端は立入禁止。
 
取水設備
手前のクレーンは流木やゴミの排出用でしょうか?
 
左岸に浮き桟橋が見えます。
 
星の里街道から俯瞰。
 
竣工記念碑。
 
星田第2ダムと命名されていますが、上流にある星田池が美星町星田地区への灌漑用水の水源になっているのに対して、こちらは星田川下流の矢掛町の灌漑を目的としています。
 
追記
第2星田ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに12万4000立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
1900 第2星田ダム(0739)
左岸 岡山県小田郡矢掛町宇内
右岸 岡山県井原市美星町
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
高梁川水系小田川
 
42.6メートル
108.0メートル
千㎥/千㎥
矢掛町
1983年
◎治水協定が締結されたダム

星田池

2016-12-26 16:33:55 | 岡山県
2016年12月23日 星田池
 
星田池は岡山県井原市美星町星田の高橋川水系小田川左支流星田川上流部にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧では星田池土地改良区の事業により1950年(昭和25年)に竣工となっていますが、現地竣工記念碑および改修記念碑を読み解くと少し事情が異なってきます。
小田川下流の矢掛町の水田向け灌漑用水源として戦時中の1942年(昭和17年)に耕地整理組合の事業によって着工され、戦後1951年(昭和26年)に竣工しました。
1975年(昭和45年)より美星町の丘陵地帯を畑作開発する県の畑地帯土地改良事業が着手され、星田池はこれら畑地向け水源に転用されるべく新たに揚水機場や大規模な農業用水路などが整備されました。
この事業は1990年(平成2年)に竣工し、現在は受益者で組織される星田池土地改良区が受託管理を行っています。
その補填として小田川流域向け灌漑用水源として星田川下流2キロ地点に1983年(昭和58年)に星田第2ダムが建設されました。
 
井原市街から県道166号を北上すれば星田池に到着します。
池周辺は整備され、湖岸にはベンチが設置されています。
 
右岸の洪水吐
トンネル式導流部になっています。
 
天端は県道166号でそこそこ交通量があります。
 
上流面は草で覆われていますがコンクリートで護岸されています。
 
取水設備。
 
堤体から下流を見下ろすと
噴水のように見えるのは放流設備でたぶんこれが河川維持放流になるんだと思います。
 
洪水吐からのトンネル式導流部吐口。
 
洪水吐からの流路。
 
放流設備の噴水と揚水機場。
 
噴水と堤体下流面
左手は洪水吐からの流路。
 
池周辺は公園として整備され、噴水のような放流設備もそれに合わせたものだと思います。
ただせっかくの公園も遊歩道は草で覆われやや荒れている印象を受けました。
桜の木が多く花見のころは人出があるんでしょうか?
 
追記
星田池は洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに10万1000立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
1865 星田池(0738)
ため池コード
岡山県井原市美星町星田
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
高梁川水系小田川
 
27.2メートル
140.3メートル
千㎥/千㎥
井原市
1950年
◎治水協定が締結されたダム

青野ダム

2016-12-26 15:28:48 | 岡山県
2016年12月23日 青野ダム
 
青野ダムは岡山県井原市青野町にある灌漑用アースダムで1969年(昭和44年)に岡山県の事業で建設され、青野土地改良区が受託管理を行っています。
 
井原市街から県道291号を北上、苅屋原バス停手前を左折すると青野ダムに到着します。
まずは下流から
向かって右手は洪水吐導流部、トンネルは取水設備からの吐口です。
 
取水された水はこの機場で受益地へ送水されます。
 
堤体下流面
きれいに刈り払われています。
 
上流面はコンクリートで補強されています。
 
フローティングタイプの取水設備。
 
左岸の洪水吐。
 
天端は車道。
 
ダム湖には中島があり祠が鎮座しています。
 
下流側。
 
1882 青野ダム(0737)
ため池コード
岡山県井原市青野町
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
高梁川水系小田川
20メートル
92メートル
千㎥/千㎥
青野土地改良区
1969年

大池

2016-12-26 14:56:09 | 岡山県
2016年12月23日 大池
 
大池は岡山県井原市西江原町にあるアースダムで、もともとは1948年(昭和23年)に建設され1987年(昭和62年)の改修で灌漑・防災目的のアースダムとなりました。
 
井原市街から県道291号を北上すると大池に到着します。
右岸に洪水吐がありますが、堤体まで橋が掛っていません。
今回は越流していたので堤体まで行くことができませんでした。
 
 
洪水吐
水の深さは10センチくらい、長靴がないと渡れません。
 
導流部はなく、そのまま流下してゆきます。
 
ダム湖(大池)
44万立米と溜池としては普通のサイズです。
 
下流面
刈り払われています。
 
3518 大池(0736)
ため池コード
岡山県井原市西江原町
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
高梁川水系小田川
FA
 
24メートル
78メートル
千㎥/千㎥
水利組合
1987年

尾坂ダム(尾坂池)

2016-12-26 14:03:14 | 岡山県
2016年12月23日 尾坂ダム(尾坂池)
 
尾坂ダムは岡山県笠岡市にある灌漑用アースダムで1965年(昭和40年)に岡山県の事業で建設され、尾坂池土地改良区が受託管理を行っています。
 
尾坂ダムは県道168号線沿いにありすぐに見つけることができます。
取水設備が故障したためその修理工事の溜池の水が抜かれていました。
フロートタイプの取水設備、水がないとこんな風なんですね。
 
工事の車両が並びますが、徒歩での天端の通行は可能です。
 
右岸天端脇にある完成記念碑。
 
堤体下流面。
 
 
取水設備からの吐口と灌漑用水路。
 
ダム湖(尾坂池)
取水設備の修理工事中ですが、天端を重機が通行できないため池に建機用の道路をつくっていました。
 
上流面はコンクリートで補強されています。
 
左岸洪水吐。
 
追記
尾坂ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに5万6000立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
1875 尾坂ダム(尾坂池)(0735)
ため池コード
岡山県笠岡市関戸
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
高梁川水系尾坂川
 
24.6メートル
183.8メートル
千㎥/千㎥
尾坂池土地改良区
1965年
◎治水協定が締結されたダム

杉谷池

2016-12-26 13:31:41 | 岡山県
2016年12月23日 杉谷池
 
杉谷池は岡山県浅口市鴨方町にある灌漑用アースダムで1967年(昭和42年)に岡山県の事業で建設され、その後2度の改修を経て現在に至っています。
 
鴨方インターから県道を西進、大黒橋交差点を右折して県道155号線を北上すると杉谷池に到着します。
右岸の洪水吐越しに
上流面はコンクリートで補強されています。
 
洪水吐。
 
洪水吐導流部。
 
ダム湖(杉谷池)
非需要期ということで水位はやや低くなっています。
 
右岸の斜樋。
 
天端
杉谷池周辺は中国地方特有の花崗岩質です。
温暖な気候のせいかまだ紅葉が残っていました。
 
下流面。
 
 
中国地方最初のダムは溜池王国の岡山らしく溜池となりました。 
 
1872 杉谷池(0734)
ため池コード
岡山県浅口市鴨方町小坂東
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
里見川水系杉谷川
 
35.7メートル
101.7メートル
千㎥/千㎥
管理者未確認
1967年