2019年5月25日 笛吹ダム
笛吹ダムは長崎県松浦市志佐町笛吹免の志佐川水系笛吹川にある長崎県土木部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
建設省(国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで笛吹川および志佐川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給、電源開発松浦火力発電所他向けの工業用水の供給を目的として2006年(平成18年)に竣工しました。
多目的ダムではありますが、電源開発松浦火力発電所の2号機増設向けの利水供給を主目的として建設されました。
松浦市志佐町笛吹免地区の県道11号に笛吹ダムへの案内標識があります。これに従って東に向かうと笛吹ダムに到着します。
ダム下は公園として整備され、ダムサイトへとつながる道路が立体交差しています。
自由越流式クレストゲート2門、自然調節式オリフィスゲート1門のゲートレスダム。
ダム下に高架橋があるので高い位置から正対できます。
ダム右岸の竣工記念碑は長崎ではおなじみ金箔仕様。
2006年(平成18年)竣工と比較的新しいせいかまだまだコンクリートはきれいです。
小さな減勢工ですが導流壁は背が高くなっています。
灌漑期ということで利水放流は多め。
天端から
ダム下で道路がループしています。
ダム下のループと言えばどこもきれいな円形ですが、ここはジェットコースターのようなアクロバティックなループ。
ダム湖は総貯水容量201万立米。
上流から
手前の遺構は何ぞや?
上流面
クレストゲートの間にオリフィスゲートがあり、ゲート左側に取水設備と言う並び。
取水設備そばに曝気装置があります。
左岸高台に展望台がありダムを俯瞰できます。右岸の建物は管理事務所。
展望台からは松浦市街も遠望できます。
正面の煙突は笛吹ダムから工業用水を送っている電源開発松浦火力発電所。
2基の発電所で計200万キロワットの発電を行っています。
用水供給が松浦発電所だけならダムの目的はFNPになったんでしょうが、発電所のほかか一部工場への供給ということで目的は工水(I)となったようです。
(追記)
笛吹ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
3182 笛吹ダム(1460)
長崎県松浦市志佐町笛吹免
志佐川水系笛吹川
FNI
G
59.8メートル
296.5メートル
2010千㎥/1910千㎥
長崎県土木部
2006年
◎治水協定が締結されたダム