明治乳業争議団(blog)

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5・29全労連・東京地評争議支援総行動、明治HDに争議解決を求める

2013年06月04日 12時20分16秒 | レポート
明治乳業賃金・昇格差別撤廃争議団 小関 守団長の参加者へのお礼と決意

 明治ホールディングスへの抗議・要請行動に参加された皆さんご苦労さまです。先ず当該争議団を代表して心からお礼を申し上げます。さて私たちの闘い、先ほども紹介されましたが、一昨年の11月に都労委で結審となっている全国9事業所32名の事件、命令が非常に遅れていますが、この夏お盆前には交付されるものと予測をし、この命令を契機に何としても全面解決への道筋を切り開く、その決意で二つの角度からの運動を強めているところです。一つは、明治ホールディングス及び株式会社明治の不祥事・不正行為の絶えない、この異常な企業体質を徹底的に告発し包囲する運動であります。
 
 
先ほどお話がありました学校給食牛乳から、あるいは乳児用粉ミルクから放射性セシウムが検出されたことは、子育て中のお母さん方に大変な衝撃を与えました。だけど皆さん、明治は今でもその原因の解明も独自検査の数値の公表も拒否しているのであります。
皆さん、さらに今度は、なんと、この粉ミルクを防衛大学校病院に納品することを通して、不当に価格を吊り上げていた談合事件が発覚し、家宅捜索が行われたのですが事情聴収された明治の社員は、このことは「重要引継ぎ事項として行われていました」と証言しているのです。すなわち、会社の組織ぐるみで長期に行われていた犯罪行為・不法行為が明らかになったのであります。
 
 
皆さん、私が特に驚いているのは、この様な食の安全・安心問題について日本婦人団体連合会の方々が、日本乳業協会と明治ホールディングスに懇談・要請を申し入れたのに対し、乳業協会は当然のことですが真摯に応対し意見を聞いたということであります。
しかし皆さん、この明治ホールディングスは、何と一切の話しを聞こうともせず門前払いにしたというのであります。日本婦人団体連合会の組織は全国21の婦人組織が集まっている91万人の組織であります。まさに、消費者の全国組織であり、ご家庭の食生活を担っているお母さん方の組織です。その組織の、食の安全に対する不安の声を聴こうともしない、これが今の明治ホールディングスの閉鎖的企業体質を象徴しているのであります。

 しかし皆さん、先ほど主催者挨拶で伊藤東京地評議長のお話にもありましたが、私はここに、明治乳業時代から明治が定めている倫理憲章を持っています。手のひらサイズのカードですが、全社員に配り一人一人の社員がカードに自筆で名前を書いて携帯し、いつも自分の行動を倫理憲章に照らして確認する、このように指示されているわけであります。
皆さん、この明治が掲げている倫理憲章に何が書かれているのか、こう書いてあります。
「あなたがこれからやろうとしている行動、または、やっている行動は、」と問いかけます。そして一つ目に、「社会の人や家族に、正々堂々と話せる行動ですか」と書いてあるのであります。二つ目には、「法令、業界規範、社内規定、社会常識等に違反していませんか。」と問いかけています。時間の関係で全部はご紹介できませんが、三つ目には「消費者やユーザーの安全性を脅かす恐れはありませんか」。このように、経営陣が全社員に対して、常に疑問を持って仕事をしなさい、この様に言っているわけであります。 
 
 私はいま、浅野社長はじめ経営陣に対して、自らが定めたこの倫理憲章に照らして、会社の現状はどうなっているのかと、問いかけるものですがどうでしょうか。

 たとえば皆さん、赤ちゃんの主食である粉ミルクの価格を不当に吊り上げて儲けを増やす、これは犯罪行為あるいは社会常識に違反するものですが、このことに浅野社長はどう釈明するのか。あるいは、子育て中のお母さん方が「この牛乳は本当に安全なのかどうか」と不安に思っているのに、それを無視する姿勢が消費者が求めている安全を脅かすことにならないのか、と言うことを厳しく問いかけたいのです。
皆さん、この様な明治ホールディングス、明治グループの異常企業体質が生まれた背景には、1960年代から「働く者の暮らしや権利を守ってこそ労働組合」、「食の安全・安心を守るのが食品企業に働く労働者の誇り」、という立場で活動する労働者・労働組合を、「赤組」「白組」「雑草組」という枠組みで分断し、長期に差別してきたことがあります。

 そして、そのことを背景に1960年代から労働争議の絶えない企業体質が続いているのであり、いま私たちは、冒頭にお訴えしたように間近に迫っている東京都労働委員会の命令を契機に、一気に全面解決の道筋を切り開くそのために全力で闘っているところです。 
いま多くの方々から、私ども明治乳業争議団の高齢化を心配する励ましを頂いております。温かい激励として本当にありがたく受け止めてはいますが、しかし皆さん、私たちは財界大企業の横暴に対する怒り、世の中の不正・不条理に対する怒りのエネルギーは、絶対に弱まってはおりません。必ず勝利するまで頑張ります。たしかに、私たち争議団も様々な困難を抱えてはいますが、お互いに支え合い、おぎない合って最後まで闘いぬくこの決意を表明し、お集まりの皆さんへのお礼の言葉に代えさせていただきます。
ありがとうございました。
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