明治乳業争議団(blog)

働くルールの確立で人間性の回復を!

東京オリ・パラ競技大会組織委員会に、(株)明治の「食材調達の安全を求める」要請をおこなう

2017年12月08日 11時22分53秒 | お知らせ
 明治乳業争議支援共闘会議と同争議団は12月4日、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会・森善朗会長に同大会へ食材調達するスポンサーシップ契約について厳正な審査をするよう要請しました。

 要請には支援共闘会議の松本悟議長、争議団の小関守団長らが参加。会社明治には食品事故や死亡災害が多発している事実を資料で示し、さらに労働争議が半世紀にわたって絶えることなく続き、現在も東京地裁で係争中の争議をかかえる企業であることを指摘しました。
 参加者は、「9月にも学校給食牛乳の異臭事故をおこすなど、異常企業体質をもつ明治はスポンサーシップの資格に欠ける。五輪出場選手をはじめ参加される方々の安全・安心は守れない」として厳しく見直すことを訴え、後日、12月26日までに回答を求めました。


公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会
 組織委員会 会長 森 喜朗 様

全国労働組合総連合     議長 小田川義和
明治乳業争議支援共闘会議 議長 松本  悟
明治乳業争議団        団長 小関  守
                   
株式会社 明治の
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会への食材調達について、調達基準違反を指摘し、厳正な審査にもとづき見直されることを要請します

前文略 回答を求めた2項目



 明治HDは、公益財団法人東京2020組織委員会とスポンサーシップ契約を締結しています。競技大会組織委員会は、選手村や競技場で提供される食材(農産物・畜産物・水産物)の調達基準を決定しました。畜産物については、持続可能性の観点から調達については、(1)食材の安全(2)環境保全に配慮した畜産物生産活動(3)作業者の労働安全、(4)快適性に配慮した家畜の飼養管理を示しました。

1.食品事故36件、死亡事故7件、解雇や賃金昇格差別争議ら12件も引き起こしている明治HD及び明治は、明らかに食材調達基準に違反する企業体質といわざるを得ません。
選手らを始め世界から参加される方々の安全・安心を守る観点から、スポンサーシップ契約に基づく食材調達を、厳しく見直すことを強く求めます。

2.東京2020組織委員会は国際労働機関(ILO)と「パートナーシップに関する覚書を結ぶ合意」をしています。特に、持続可能性に関する国際的な合意・行動規範としてILO多国籍企業宣言(ILO中核的労働基準含む)を挙げるとともに、これを踏まえて、「結社の自由や団体交渉権の尊重」「児童労働の禁止」「強制労働の禁止」「職場における差別の禁止」などの取組をサプライヤーに求めています。
これに照らし、30年余もの長期に及んで労働組合活動を嫌悪した不当労働行為・差別事件を抱え、さらに、国の機関(中央労働委員会)や司法判断(東京地裁)に基づく、「和解解決」への勧告をも拒否している明治の企業体質は、食材調達基準に二重三重に違背するものと考え、その見直しを求めます。

 以上


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学校給食牛乳「異臭」事件の真相を追う(株式会社 明治・戸田工場製造)

2017年12月05日 15時39分40秒 | お知らせ
「隠ぺい」を止め、真実を明かし、生徒・保護者・酪農家に謝罪することを求めます。

(株)明治・戸田工場で、2017年9月22日に製造された壜容器「学校給食牛乳」を、9月25日に飲用したところ、いつもと違う「異臭」がすると生徒、職員1900人が訴えた事件です。出荷先は(東京都)板橋区、渋谷区、新宿区、豊島区(埼玉県)ふじみ野市、和光市。
 
 新宿区立小・中学校(小学校22校、中学校7校)が聞き取り調査した内容は、「異味」は(いつもより味が薄い)「異臭」は(チーズ臭い、ゴムのような臭い、石けん液のような臭い、脂っこい、ガソリンぽい臭い、魚の臭い、生臭い、カルキ臭い等)

 (株)明治が、ホームページで事故の調査結果を公表した10月10日「発生原因」を見ると、お申し出品では「風味」に若干違いが感じられましたが、「生乳」は気温、湿度、乳牛のエサなどの飼育環境により「風味」が変化します。また、「風味に敏感な生徒様」が通常品とは異なる風味に感じとられたものと考えております。
 上記の見解から、新宿区教育委員会はどこの生乳を使用したのかの問いかけに、明治は、どこそこと申しあげると酪農家にご迷惑をおかけするので差し控えさせていただきます。と答えたという。

 問題の「発生原因」として、あたかも大本は酪農家にあると責任を転嫁していることは重大です。更に、子どもの「過敏性」をあたかも取り上げなすりつけていることには、「隠ぺい」をはらんでいると指摘したいと考えます。

 新宿区教育委員会に対する会社からの10月11日報告書を見ると、先の説明の時はエリアを公表できないとしながら、報告書では複数のエリアからの生乳を合乳しているので判明できないとしました。

・壜装1号ライン製造品(40,120本)「A、B、Cサイロタンク」生乳使用し納品した学校から申し出:18校中0校
・壜装2号ライン製造品(38,040本)「Cサイロタンク」生乳使用し納品した学校から申し出:36校中10校
・1号、2号ライン製造品両方を納品した学校から申し出:123校中32校としています。
 合計:42校

 発生原因の調査の中で、「Cサイロタンク」の生乳100%使用して製造した壜装2号ラインの製品で、「通常品や壜装1号ライン製品」と比較し、「風味により違い」があることが分かりました。としています。
 このことから判明したことは、壜装2号ラインで製造されたものとなります。合わせて、2号ラインで製造された38,040本の中から1900人(本)の異臭を感じ取った比率は5%です。製造稼働時間(2時間)としていますので、僅か6分程度の時間帯です。生産ライン上の異常があったことは明かではないでしょうか。
 酪農家の生乳管理上の問題とするならばもっと大勢の告発があって然るべきであり、会社の原因見解は不自然であり無理があります。 

 社団法人日本酪農乳業協会、平成17年度学校給食用牛乳消費定着促進事業が学乳における「異味・異臭発生対応マニュアル」執筆者に、当時の明治乳業品質保証部品質管理2グループ土屋祐嗣課長が参加しています。

【事故事例の中に特記している事例から見ると】

【事故事例19】 塩素水の混入(変な味と臭い)紙パック充填機に充填前の殺菌剤が残留し製品に混入した。

【事故事例20】 塩素水の混入(塩素臭 塩素濃度異常)洗瓶機での次亜塩素酸ソーダの残留量にばらつきがあり、製品風味に影響した。

【事故事例21】 塩素水の混入(消毒臭)貯乳タンクに残留していた次亜塩素酸ソーダが製品に混入した。

 この3点の事例から見ると、一番の原因は事故事例20と事故事例21が強い原因であることとして、実際に現場で働いてきた経験から確信持って分かることです。
 明治は、株式会社明治・戸田工場長名で2017年11月13日、「保護者の皆様へ」宛、「弊社、学校給食用牛乳の風味に関するご指摘について」あらためて深くお詫び申しあげます。と2行の謝罪になっていますが、2ヶ月過ぎた時点においても、原因究明に至っていない未だ10月10日ホームページで公表した内容を繰り返していることは、正に「隠ぺい」姿勢に他なりません。
「酪農家責任転嫁」を改め、行程上に異常があったことを認め、真実を生徒、保護者に明らかにし直ちに謝罪することを強く求めます。
コメント (1)
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