貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

豊川市: 国府観音寺  極楽は爰ならん!

2023-09-23 10:11:49 | 日記
令和5年9月23日(土)
豊川市: 国府観音寺    
<山門前>
      
 本尊は大須、浅草と同じ
一寸八分の観音像といわれている。
 この観音像は、
慶長15年極楽寺の住僧が
俗に玉入りといわれていた
地中から発掘したもので、
その住僧が本寺の開基となっている。
<本殿>

 極楽寺の傍にあり。
 観音寺は極楽寺の管轄。
 隣は神社である。
 元禄2年(1690)に芭蕉が詠んだ
「紅梅や 
  見ぬ戀つくる 
    玉すだれ」
の句碑あり。
<芭蕉句碑>

 天保14年(1844)建立。
 玉簾の奥にいる人を、
どんな美人かと奥ゆかしき思い、
まだ見ぬ恋に心をときめかす
の意。
<芭蕉句碑の側面と背面>

 紅梅の艶と
「玉簾」の古典的な感じで、
古物語の高雅幽艶の世界を描く
虚構の作。
<芭蕉の句の説明>

「此むつきのすへ
 御所のうちを通りて
 折ふし春雨のそぼふりて、
 御殿御殿の紅梅
 今をさかりと見え、
 音楽聞え
 誠に極楽ハ爰(ここ)ならん哉と、
 いとゞ心も ほれほれと
有がたき泪をこぼし通りけるとて」
という前書きあり。