令和5年12月9日(土)
昭和5年(1930) 12月、
時の庵主菊本璧山が
義仲寺の芭蕉堂にならい、
建立したもの。
<芭蕉堂>
堂内には、
芭蕉翁像と服部土芳の位牌が
祀られている。
何とも可愛い芭蕉座像。
その後、なづな塚へ。
なづな塚は、
なづな塚は、
昭和14年(1939)、
当時の庵所有者菊本直次郎直筆で建立
芭蕉の句は、
「よくみれば
「よくみれば
なづな花咲く
垣ねかな」 。
貞享3年(1686)芭蕉43歳の作。
貞享3年(1686)芭蕉43歳の作。
季語「薺(なずな)の花」で春。
江戸深川の芭蕉庵在住の頃に
詠まれた句で、
『続虚栗』(其角編)等に所収。
薺はアブラナ科の二年草で、
薺はアブラナ科の二年草で、
春の七草のひとつ。
別名、ぺんぺん草、三味線草とも
呼ばれ、3、4月頃白い小さな花を
咲かせる。
「よく見れば」には、
「よく見れば」には、
花の目立たなさと、
こんな所にという驚きが
表れている。
<俳聖場所翁遺跡>
小さな植物の中に、
自然の生命力と大きな季節の動き
とを観じた句。
当時、芭蕉が
当時、芭蕉が
『荘子』の「物皆自得」の自然観に
深い関心と共感を示しており、
自然の様態、
なかでも何気なく見える身近な
自然現象を深く観察し、
さらに自然の摂理を凝視しよう
としている。
句意は
句意は
「垣根のほとりに小さな白い花が
咲いている。
いつもは気にもとめないが、
よく見ると薺が可憐な花を
咲かせていることだ。
さすがに春だなあ。」