令和5年12月17日(日)
9基目の芭蕉句碑の句は、
「古池や
「古池や
蛙とひこむ
水の音」 。
貞享3年。
『葛の松原』に、
最初「蛙飛こむ 水の音」という
七五だけを得て、
上五文字を案じていた時、
傍らにいた其角が「山吹や」と
上五を冠した。
しかし芭蕉はとらないで、
「古池や」と定めたという話が
見える。
<その句の説明>
支考が『俳諧十論』の
「俳諧ノ伝」において、
「古池の蛙に
自己(芭蕉)の目をひらきて、
風雅の正道を見つけたらん」
といって以来、
この句は、
蕉風開眼の句として宣伝され、
古注では種々附会の説が見えるが、
むしろ即興的な句といわれている。
十基目の芭蕉句碑の句は、
「行春や
「行春や
鳥啼き
魚の目は泪」 。
元禄2年。
奥の細道出発の際の留別吟。
惜春の情に堪えかねて
鳥は啼き、
魚は目にいっぱい涙を
たたえている。
<句の説明>
惜別の情を魚鳥に託した句。
山を下ると、
山を下ると、
常住寺焔魔堂という
見晴らしのよいところに出る。