令和5年4月24日(月)
鶴仙渓遊歩道:⑧
黒谷橋から川床を経て
<黒谷橋>
<川床>
鶴仙渓の最下流で、
大きな淵をなし奇岩・名瀑に
風趣をそろえる辺りが黒谷。
そこに架かる重厚なアーチ型の
石橋が黒谷橋だ。
この石橋は
昭和10年に架けられたもの。
それ以前は、木造の橋で、
古くから多くの人が
この黒谷橋を通って
小松・那谷寺へと旅立ったそうだ。
私は再び遊歩道へ折り返す。
自笑の句は、
「川音や
うき世隣の
ほととぎす」。
芭蕉は、
道明(どうめい)が淵において、
次の句を詠む。
加賀山中桃妖に名をつけ給ひて…。
「桃の木の
「桃の木の
其葉ちらすな
秋の風」
『泊船集』
<道明ケ淵絶景>
道明ケ淵の龍伝説とは、
「ある長雨がおさまった日、
一人の娘さんが、
音を立て渦をまく濁流を見ていると、
巨大な龍が爪を逆立てながら現れ、
娘さんを飲み込もうとした。
そこに、
一人の若者が立ちはだかり、
龍の背中にまたがって、
黄金の太刀で、
一瞬にして急所をつき、
龍を退治する。
命を救われた娘さんは、
若者に
『名前をお教えください』
と尋ねたが、
若者は「道明」とだけ名乗り、
姿を消す。
娘さんは若者にどうかもう一度
会いたいと毎日医王寺に行って、
薬師如来に念じる。
すると、
道明の姿がかすかに現れ、
娘が『あなたは?』と聞くと、
『私は龍頭観音。
龍とともに天に昇る。
私に会いたければ、
薬師如来を拝みなさい』
と告げて姿を消される。
道明は龍頭観音。
村人たちはいつしか
この淵を
『道明が淵』
と呼ぶようになった。」
という話。
という話。
芭蕉は知っていたのだろう?
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