☆やや旧聞だが、このニュースの「風刺」漫画がなんか面白いので載せておく。
《白雪姫の毒リンゴは「日本から?」英字紙漫画(産経 2011/04/22)》

<国際英字紙インターナショナル・ヘラルド・トリビューンは21日付の論説欄の1こま漫画で「日本」「放射線」と書かれた新聞を持つ白雪姫が、リンゴを手にするおばあさんに「日本から来たの?」と険しい顔で尋ねる場面を掲載した。
ニューヨークの日本総領事館は同紙を傘下に持つニューヨーク・タイムズ社に同日「日本からの食品に関して根拠のない不安をあおりかねない」と抗議した。
漫画は中国英字紙チャイナ・デーリーの漫画作者によるものと注記されているが、転載されたものかどうかは不明。
グリム童話の「白雪姫」では、白雪姫が毒リンゴをかじって倒れる。抗議は総領事館の川村泰久・広報センター長が申し入れ「日本産食品は日本でも米国でも十分な放射線検査をし、消費者は全く心配する必要がない」と述べた。(共同)>
・・・こんなことに目くじら立てて抗議する段階は過ぎていると思う。
もはや、「風評被害」は「風評被害」として、実体化している。
この一コマ漫画の影響力などは遥かに超越し、日本の輸出貿易はかなり停滞しよう。
前々回(クリック!)に記したとおり、日本も、これまで、それを行なってきたのだ。
昨日行なわれた日中韓経済貿易相会合で、日本の生産物の輸入規制をしている中韓は、海江田経済産業相の規制緩和の要請に、「国民の安全が大切で、科学的根拠に基づいた規制を行なっている」との返答。
それに対し、それは事実誤認だと言うのも、国境を越えた向こうでの「風評被害実体化」の前では無意味。
日本も、各種中国産に、そのような目を向けてきたし、
私は、当然に、福島産の野菜よりも、中国産野菜の方が一億倍は嫌だ。
それは、「科学的根拠に基づい」て嫌だ。
だけど、日本と中韓の科学認識の違いをどうこうは、この問題においては言えない。
だが、同じ日本人が、「風評被害」を「風評被害」として実体化させるのは許せないだけだ。
◇
放射能の安全性が分かりやすい日経の記事です^^
《放射線のがんリスク、100ミリシーベルトで受動喫煙なみ (日本経済新聞 2011/04/25)》
<放射線を健康に影響が出るとされる100ミリシーベルト程度浴びた場合でも、がんの発生するリスクは受動喫煙や野菜不足並みにとどまることが、国立がん研究センターの調べでわかった。肥満や大量の飲酒、喫煙に比べると低い。低線量の放射線による健康影響を考えるうえで、ひとつの目安になりそうだ。
《放射線と生活習慣の発がんの相対リスク比較》
受動喫煙の女性 1.02~1.03倍
野菜不足 1.06倍
100~200ミリシーベルトを浴びる 1.08倍
塩分の取りすぎ 1.11~1.15倍
200~500ミリシーベルトを浴びる 1.16倍
運動不足 1.15~1.19倍
肥満 1.22倍
1000~2000ミリシーベルトを浴びる 1.4倍
毎日2合以上の飲酒 1.4倍
2000ミリシーベルト以上浴びる 1.6倍
喫煙 1.6倍
毎日3合以上の飲酒 1.6倍
(注)相対リスクは、例えば喫煙者と非喫煙者のがんの頻度を比較した数字
広島、長崎の原子爆弾で被爆した人のうち約4万4000人が、その後、どの程度の割合で肺がんなどを発症したかを長期間にわたって追跡調査した放射線影響研究所などの論文と、国立がん研究センターなどが実施してきた生活習慣によるがん発生リスクの疫学研究とを、津金昌一郎・予防研究部長らが比較検討した。
原爆で100ミリ~200ミリシーベルトの放射線を浴びた集団は浴びていない集団に比べてがんになるリスクが1.08倍だった。生活習慣によるリスクと比較すると、1日1箱たばこを吸う夫を持つ妻が受動喫煙でがんになるリスク(夫が禁煙の妻と比較して1.02~1.03倍)や野菜嫌いな人のリスク(野菜を食べる人と比較して1.06倍)よりもわずかに高い程度だった。
肥満や運動不足、塩分の取り過ぎなどでがんを発症するリスクは1.1~1.2倍程度で、放射線を100ミリ~200ミリシーベルトを浴びた場合よりも高い。
一方、男性の喫煙者はたばこを吸わない人よりも1.6倍がんになりやすい。放射線の被曝(ひばく)量でみると2000ミリシーベルト以上浴びた場合のリスクとほぼ同じだという。
津金部長は「がんは様々な要因が複雑に絡み合って発症する。放射線リスクだけを気にしすぎないようにしてほしい」と話す。》
・・・で、面白いのは、この比較値は、あくまでも「比較値」であって、ガン発生の確率ではないのである。
分かりやすく言うと、老人と若者の、風邪で死去する確率の比較をイメージして欲しいのだが、
それは、それ以前の問題として、それぞれが風邪をひく確率と言う「防御壁」も存在していて、
風邪で死ぬ確率もあろうし、
それも掛け合わされなくては、本当の確率は見えてこない訳だ。
つまり、「100ミリシーベルトで受動喫煙なみ」は結構だが、その「受動喫煙なみ」でガンになる確率ってのも、普通の生活を鑑みれば、かなり低いんだよね。
・・・私の言ってる意味、分かる?
なんちゅうか・・・、ガンになるのも確率的には大変で、それを各種要因(喫煙・肥満・飲酒)に原因を求めるのも確率的に大変で、現在、一部を除いては、その数百分の1,数千分の1以下のシーベルト値に過ぎないし、
米エネルギー省の発表した、福島第1原発の周辺地域に1年間とどまった場合の被曝積算線量20ミリシーベルトでさえも微々たるものに過ぎないんだよ、と言いたい訳だ。
(2011/04/25)
《白雪姫の毒リンゴは「日本から?」英字紙漫画(産経 2011/04/22)》

<国際英字紙インターナショナル・ヘラルド・トリビューンは21日付の論説欄の1こま漫画で「日本」「放射線」と書かれた新聞を持つ白雪姫が、リンゴを手にするおばあさんに「日本から来たの?」と険しい顔で尋ねる場面を掲載した。
ニューヨークの日本総領事館は同紙を傘下に持つニューヨーク・タイムズ社に同日「日本からの食品に関して根拠のない不安をあおりかねない」と抗議した。
漫画は中国英字紙チャイナ・デーリーの漫画作者によるものと注記されているが、転載されたものかどうかは不明。
グリム童話の「白雪姫」では、白雪姫が毒リンゴをかじって倒れる。抗議は総領事館の川村泰久・広報センター長が申し入れ「日本産食品は日本でも米国でも十分な放射線検査をし、消費者は全く心配する必要がない」と述べた。(共同)>
・・・こんなことに目くじら立てて抗議する段階は過ぎていると思う。
もはや、「風評被害」は「風評被害」として、実体化している。
この一コマ漫画の影響力などは遥かに超越し、日本の輸出貿易はかなり停滞しよう。
前々回(クリック!)に記したとおり、日本も、これまで、それを行なってきたのだ。
昨日行なわれた日中韓経済貿易相会合で、日本の生産物の輸入規制をしている中韓は、海江田経済産業相の規制緩和の要請に、「国民の安全が大切で、科学的根拠に基づいた規制を行なっている」との返答。
それに対し、それは事実誤認だと言うのも、国境を越えた向こうでの「風評被害実体化」の前では無意味。
日本も、各種中国産に、そのような目を向けてきたし、
私は、当然に、福島産の野菜よりも、中国産野菜の方が一億倍は嫌だ。
それは、「科学的根拠に基づい」て嫌だ。
だけど、日本と中韓の科学認識の違いをどうこうは、この問題においては言えない。
だが、同じ日本人が、「風評被害」を「風評被害」として実体化させるのは許せないだけだ。
◇
放射能の安全性が分かりやすい日経の記事です^^
《放射線のがんリスク、100ミリシーベルトで受動喫煙なみ (日本経済新聞 2011/04/25)》
<放射線を健康に影響が出るとされる100ミリシーベルト程度浴びた場合でも、がんの発生するリスクは受動喫煙や野菜不足並みにとどまることが、国立がん研究センターの調べでわかった。肥満や大量の飲酒、喫煙に比べると低い。低線量の放射線による健康影響を考えるうえで、ひとつの目安になりそうだ。
《放射線と生活習慣の発がんの相対リスク比較》
受動喫煙の女性 1.02~1.03倍
野菜不足 1.06倍
100~200ミリシーベルトを浴びる 1.08倍
塩分の取りすぎ 1.11~1.15倍
200~500ミリシーベルトを浴びる 1.16倍
運動不足 1.15~1.19倍
肥満 1.22倍
1000~2000ミリシーベルトを浴びる 1.4倍
毎日2合以上の飲酒 1.4倍
2000ミリシーベルト以上浴びる 1.6倍
喫煙 1.6倍
毎日3合以上の飲酒 1.6倍
(注)相対リスクは、例えば喫煙者と非喫煙者のがんの頻度を比較した数字
広島、長崎の原子爆弾で被爆した人のうち約4万4000人が、その後、どの程度の割合で肺がんなどを発症したかを長期間にわたって追跡調査した放射線影響研究所などの論文と、国立がん研究センターなどが実施してきた生活習慣によるがん発生リスクの疫学研究とを、津金昌一郎・予防研究部長らが比較検討した。
原爆で100ミリ~200ミリシーベルトの放射線を浴びた集団は浴びていない集団に比べてがんになるリスクが1.08倍だった。生活習慣によるリスクと比較すると、1日1箱たばこを吸う夫を持つ妻が受動喫煙でがんになるリスク(夫が禁煙の妻と比較して1.02~1.03倍)や野菜嫌いな人のリスク(野菜を食べる人と比較して1.06倍)よりもわずかに高い程度だった。
肥満や運動不足、塩分の取り過ぎなどでがんを発症するリスクは1.1~1.2倍程度で、放射線を100ミリ~200ミリシーベルトを浴びた場合よりも高い。
一方、男性の喫煙者はたばこを吸わない人よりも1.6倍がんになりやすい。放射線の被曝(ひばく)量でみると2000ミリシーベルト以上浴びた場合のリスクとほぼ同じだという。
津金部長は「がんは様々な要因が複雑に絡み合って発症する。放射線リスクだけを気にしすぎないようにしてほしい」と話す。》
・・・で、面白いのは、この比較値は、あくまでも「比較値」であって、ガン発生の確率ではないのである。
分かりやすく言うと、老人と若者の、風邪で死去する確率の比較をイメージして欲しいのだが、
それは、それ以前の問題として、それぞれが風邪をひく確率と言う「防御壁」も存在していて、
風邪で死ぬ確率もあろうし、
それも掛け合わされなくては、本当の確率は見えてこない訳だ。
つまり、「100ミリシーベルトで受動喫煙なみ」は結構だが、その「受動喫煙なみ」でガンになる確率ってのも、普通の生活を鑑みれば、かなり低いんだよね。
・・・私の言ってる意味、分かる?
なんちゅうか・・・、ガンになるのも確率的には大変で、それを各種要因(喫煙・肥満・飲酒)に原因を求めるのも確率的に大変で、現在、一部を除いては、その数百分の1,数千分の1以下のシーベルト値に過ぎないし、
米エネルギー省の発表した、福島第1原発の周辺地域に1年間とどまった場合の被曝積算線量20ミリシーベルトでさえも微々たるものに過ぎないんだよ、と言いたい訳だ。
(2011/04/25)