雨の夜と下弦の月

毎日を静かに、穏やかに生きていきたいと思う日々。
そのわりにはジタバタと暮らすワタクシの毎日を綴っております。

温度差。

2010-02-09 21:03:31 | …and so on
昨日の続きです。

ワタクシは、昔の同僚たちからするとかなりの離れ小島のような事業所に異動してきて、かれこれ4年になります。離れ小島というのは物理的な意味ではなく、昔の同僚たちの情報が遮断されているという意味ですが。要するに、今のワタクシは、昨日亡くなった同僚のことを誰も知らない環境にいるといってもいいかもしれません。一応、今朝のメールでうちの事業所の方々にも彼女が亡くなったことはお知らせしたのですが、当然のことながら、ほとんどの人は彼女のことを知らないのです。ワタクシの職場は、6年ほど前に3つの大きなグループが合併したできたところなので、こういうことはあり得るわけです。ワタクシは、たまたまAというグループからBグループに異動したので、Aの情報がほとんど入ってこないのです。亡くなった方も、ワタクシの同期女子たちも、入社して20数年Aグループから外に出ていないので、彼女たちの結束はとても強いわけです。だから、みんなで手を取り合って泣いているという状況が至るところで出現しているとのこと。

ところがワタクシの場合、悲しくて泣こうにも手を取り合ってくれる人がいなくて、すっぽり孤独に嵌まってしまいます。今日も同期女子たちの状況がメールで入ってくるのですが、今の事業所には誰も一緒に泣いてくれる人もいないし、仕事はバタバタ忙しいしで、悲しみに暮れている暇もない。結局、同期女子たちとワタクシの間には結構な温度差ができてしまいました。それに、自分が泣くことでその人が生き返ってくれるならいくらでも泣くけれど、彼女は違う世界に旅立ってしまったわけです。それは動かしようのない事実であり現実でもある。父を亡くしたときの実感ではありますが、そんなメールを出すと冷血人間だと思われてしまうので、みんなが落ち着いたら晩ごはんでも食べに行こうという、非常に当たり障りのないメールしか送れませんでした。ひょっとしたら自分は本当に冷血人間なのかもしれないと思いつつ、バタバタと会議をし、議事録を作るなどということをやっていました。ただ、ワタクシが思っているのは、彼女のほんわかとした、みんなを癒してくれた笑顔だけは忘れないでおこうということです。それが、彼女へのせめてもの供養なのではないかと。そういう人間が1人ぐらいいてもいいんじゃないかと思った1日でした。