十日に今度は肝機能だけの血液検査をしたので、早ければ結果が出ているかと夜の診察に行く。
結果は少し時間がかかるようだ。 熱は下がったものの悪いのは悪いので投薬入りの点滴。
一時間点滴室のブラインド越しに見える庭の若葉を、ずっと眺めていた。
検査の結果も多少案じながらではあるが、深呼吸したくなるほどに緑がいっぱいだ。
処方箋を持ち薬局へ向かったとき、目の前の地下鉄の駅の上に見る空にはまだ茜色が残っていた。
こんな時に写真なんか、いえカメラは必携。 いつか撮るんだ、いわゆる決定的瞬間って言うのを。
風が冷たい。 昨日とはうって変わって肌寒い。 薬局から出たらもう日は落ちていた。
寒っ! さぁ病気よ、どこからでもかかっていらっしゃい!