洋楽レビュー/感想。
暗黒美と退廃美に溢れた、
ダークシンフォニックゴシックホラーメタル作品
◆Septic Flesh - The Great Mass
前作よりへヴィさやブルータルさは減ったものの、
順当な進化/深化が感じられる内容で、
暗黒美と退廃美に溢れた、
ダークシンフォニックゴシックホラー作品で
やっぱりこのバンドは素晴らしい!
EmperorやNepheshやQuintessence MysticaやCradle of FilthやDimmu Borgir辺りの
シンフォニックブラックに似ているとはいえ、
オーケストラの使い方がもっと練られていて、
弦楽器や管楽器は勿論、
チェンバロにピアノなど鍵盤楽器から、
パーカッションや合唱や独唱も実に効果的に使ってるように、
基本的にクラシックの要素が大きくて、
「Pyramid God」という曲があるように、
中東の雰囲気がある曲もありますし、
↓のようなSepulturaやSoulflyを髣髴とさせるような
トライバルなパーカッションを使ったへヴィな曲もあり、
少ないとはいえ実験的な要素もありますし、
曲の世界観に必要な物を余す事無く使ったような作り込みが感じられ、
アート色が強いダークシンフォニックデスメタル的な雰囲気が強いです。
歌詞の内容はヴァンパイアやアンデッドをテーマにしたり、
神話や宗教や哲学やモラルをベースに
それを掘り下げた考察や問いかけみたいな内容で、
これも実に興味深くて良いですし、
歌詞と音楽の世界観が見事に合っていて、
濃密で圧倒的な深みがあり、
聞けば聞くほど素晴らしい。
自分は当初はブルーレイが付くはずだったのに
知らない間にDVDになった限定盤を買ったので、
そのDVDの中身に触れますと、
全曲の解説や録音風景などが入っている製作ドキュメンタリーと、
5,1Chで作品収録曲がいくつか入っているという、
なかなか興味深い内容で、
インタビューの中で声や映像にエフェクト掛けたりして、
作品のホラーなムードも出てて良い感じですし、
録音風景でのドラムの演奏シーンは半端無いし、
買ってみて損は無いレベルだと思いますよー。
PS
ジャケは所々…というか内臓部分を中心にラメ加工してあり、
光の反射によって見え方が違いますw
PSのPS
Dredgの新作が評価しづらいwww
例えるなら捻くれたMaroon5みたいというか、
Dredgの個性も残ってるんですが、良くも悪くも変わってますw