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Amon Tobin - ISAM

2011-06-11 11:24:12 | 洋楽レビュー/感想 2011
洋楽レビュー/感想。
「生と死」がテーマのエレクトロニカ/IDM作品。

※音への拘りが凄いので出来ればヘッドホンでの試聴をお勧めします。


◆Amon Tobin - ISAM
「自然から生まれた音をコントロールするというのは、
これまで音楽を追究してきた中でも圧倒的にエキサイティングな進化だった」
と本人が言ってるように、
歩く音や虫の音や噛み(踏み)砕くような音や声など、
自然から産まれた音を多く使って、
ビートを中心にした電子音に組み合わせているのですが、
加工の仕方やセレクションや並べ方、
情報量のバランス感は素晴らしいですし、
音への拘り…特に響き方や立体感の持たせ方などが実に興味深く、
全てが絶妙なバランスで成り立っていて、これは素晴らしい!

Autechreほど難解ではなく、
もっとポップなんで聞きやすく、
紹介文に書いてあるように音が蠢いてる感じで、
エレクトロニカなのに音が生きている感じさえして、
音に温かみやエモーショナルさがあり、
本作が「生と死」というテーマという事で、
食べる音(咀嚼音)が入る事で実に説得力が出ますし、
ループさせずに展開する所の妙、
(生きてく以上反復しないといけない物もあるし反復しない物もある)
スケール感や深みも半端無いし、
「生と死」…つまり「有機物と無機物」として、
音でも曲でも巧いこと表現出来てますし、
Tessa Farmerが手掛けたアートワークもこの作品を見事なまでに表現出来ていて、
後半少しダレる気もしますが、
エレクトロニカ/IDM作品としてはなかなか興味深い作品かと。

ただ、海外での評価は一部を除いてあまり高くないですし、
一部では過去の人呼ばわりさえされてるように、
今までの彼の作品とは大きく違いますし、
このダブステップ全盛の今に、
2000年代初期にやり尽くされた感のある、
エレクトロニカ/IDMを進化/深化させた作品がどう映るかというと、
今更感があって古臭くも見えるだろうし、
悪く言うなら中途半端にも映るとは思いますが、
もし10年前にこの作品が出ていたなら、
もっと評価されたであろう内容なのは明らかですし、
個人的には彼らしくないとか流行じゃないからと言って聞かれないというのは実に勿体無いと思う。
曲聴いて気に入った方にはぜひ聞いてもらいたい。
特に最近のダブステップには付いていけない人や、
2000年前後のエレクトロニカ/IDM好きや、
ちょっと前のRadioheadが好きな人やBjork好きにはお勧めです。



※追記
これ書いた時は思い出せなかったのですが、最近思い出したので追記しますが、
edITの「Crying Over Pros For No Reason」を進化させたみたいに聞こえますので、
ediT好きにもお勧めですよー。



PS
今年も良い作品多いけど、
あえてここでレビュー記事書こうと思えるような作品は少ないような…

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