ミルクレゥプのカルボナーラの逆襲2112 その時、納豆にネギも付いてほくほく

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Vallenfyre - Splinters

2014-06-08 10:31:42 | 洋楽レビュー/感想 2014
洋楽レビュー/感想。
死や破滅を覚悟して戦地に赴く的な壮絶な雰囲気がある、
終末の音楽的な暗黒美と退廃美と悲壮感に溢れた、
ゴシック/ドゥーム/デスメタル/ハードコア作品。

◆Vallenfyre - Splinters
暗黒美と退廃美。
その二つの美を突き詰めた感じの、
素晴らし過ぎる1曲目(Scabs)から最後まで、
終末の音楽的な暗黒美と退廃美に溢れている、
ゴシック/ドゥーム/デスメタル/ハードコア作品で、
前作以上にParadise Lostっぽさがあるのですが、
Paradise Lostで聞かれるような、
静かなパートや雲から光が少し漏れてるような部分は無いですし、
UKハードコア色が増してるのもあり
前作よりブルータルでファストでハードコアになっており、
希望や救いや光なんて微塵も無い殺伐な感じが増して、
ズブズブと暗黒面に落ちていく/沈んでいく感じや、
逃れることの出来ない破滅への螺旋階段を進んでるような感じも増してるのですが、
前作にはあまり無かった、
変えることの出来ない運命を受け入れる覚悟や、
死や破滅を覚悟して戦地に赴く的な壮絶な雰囲気のような物も感じるので、
かなり暗鬱で救いの無い悲壮感溢れる絶望的で殺伐とした世界が拡がっているとはいえ、
同時に狂おしいまでの退廃美と耽美的な美しさがあって荘厳で気高く美しい…

ヘヴィでドゥーミーなパートとブルータルでファストなパートのコントラストの付け方、
印象的な耽美的なギターを差し込むタイミングやギターのハーモニクスの使い方など、
ベタかもですがアレンジと曲構成が素晴らしく、
特にイントロと中間部の淡々と殺伐とした現実を受け止めてるような、
冷たくも確かな覚悟を感じる耽美的な美しいギターのメロディー最高!
そして曲のタイトルからも分かるように、
(Instinct SlaughterとかDragged To GehennaとかThirst For Extinctionですからね)
ダークな音像の世界観にピッタリの、
聖書や歴史を引用したり紐解いたりして人間の本質に触れたりもしてる、
宗教や人間や社会への風刺も多分に入った、
ダークで文学的で知的な歌詞が実に素晴らしいんですよねー!

この手のバンドはこういう歌詞好きですが、その中でも特に秀でてると思う
前作はとりあえず作ってみた的な、
細部までは拘ってない作品でしたが、
今作は細部まで気合入ってて、
生々しくてザラザラ&ヒリヒリしてる音質も世界観に絶妙に合ってますし、
アレンジのコントラストやフックの付け方もほぼ申し分無く、
曲のバリエーションが少ない事と、
目新しさが少ないこと以外は特に不満の無い貫禄十分の良作だと思う。




PS
ちなみに個人的にここまで露骨にダークで絶望的だと、
聞いててハイになってくるというか逆に楽しくなってきたりしますww
しかし歌詞興味深い&深いわ…
個人的にInstinct Slaughterの歌詞は曲同様に一番シンプルでストレートだけど、
一番風刺が効いてて印象的でしたので適当に訳した物置いときます↓

Instinct Slaughter (虐殺の本能)

Throughout Scorched Horizons (焦げた地平線の至る所で)
Accursed Lands Are Born (呪われた国は生まれ)
While One Man Feasts (一人の男がごちそうを食べている間に)
Another's Life Is Torn Apart (もう一つの命はバラバラにされる)
Profit Relies On Supply And Demand (利益は需給に依存する)
Supply The Means, Demand The Slaughter (手段を供給し、虐殺を要求する)
Avenge The Silence (沈黙に復讐しろ)
Bite Off The Hand That Feeds (食べる手を噛み切れ)
Avenge The Silence (沈黙に復讐しろ)
A Swollen Pig Always Wants More (膨れた豚は常により多く欲しがる)


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