◉ 若葉の花 (わかばのはな)・青葉の花 (あおばのはな)・夏桜 (なつざくら)
余花に逢ふ再び逢ひし人のごと ・・・・・ 高浜虚子
行き行きて余花くもりなき山の昼 ・・・・・ 飯田蛇笏
余花の雨八十路の老のかんばせに ・・・・・ 富安風生
やや寒いところや高い山などで、
初夏になっても咲いている桜の花のことを余花と言います。
青葉若葉の中に淡々しく咲いている花は、
どこか淋しくしみじみとしたものがあります。
古来から歌書などで春の季題の残花との区別は論じられていましたが、
俳句では「残花」は春、「余花」は夏と決めています。
[ バラ科サクラ属のサクラ亜属の樹木の中で一般に花が美しく、鑑賞されるもの ]
戸隠神社奥社に近い杉並木の参道を少し外れたところに
高く伸びた桜の木があり、
梢に向けて花が咲いていました。
杉に負けないで日の恵みをいただけるようにと
あんなに高くなったのでしょうか …
山桜より赤みが強いので
大山桜(別名ベニヤマザクラ)ではないかと思いました。
余花ぐもり絶えず水音奥社まで ・・・・・ みなみ
おむすびを分けていただく余花の風 ・・・・・ みなみ