箕面市北部の止々呂美地区で、実サンショウを長期保存するためのたる漬け作業が、たるの中に入り足で踏んで漬け込んでいく昔ながらの伝統的な方法で行われました。
同地区では、直径3~4㎜ の大粒で香りの良い「朝倉種」という品種の実サンショウを栽培しており、約30軒の農家が出荷しています。
荷受け先のJA大阪北部止々呂美特産物センター(下止々呂美424)によると、大阪北部(止々呂美、豊能、能勢)の各支店から集められた実サンショウの集荷量は、5月24日現在で約3トン程度の見込みで、そのうち約1トンの実サンショウがたる漬けされる予定とのことです。
実サンショウは収穫時期が非常に短く、少しでも収穫が遅れると実の中の種が黒くなり、味が落ち出荷に適さなくなります。たる漬けにすると、実サンショウの味や香りを損なうことなく長期間保存することができます。
一斉に収穫された実サンショウは、JA大阪北部止々呂美特産物センターの集荷場の横にある作業場(保管場所)で、直径約1.6メートル、深さ約2メートル、容量約2トンの大きな木製のたるに入れられ、塩漬けにされます。
止々呂美地区では、一つのたるに実サンショウと塩を少しずつ入れていき、4人で丁寧に足で踏んで漬け込んでいくという、昔ながらの方法でたる漬けが行われています。
1回につき60キロの実サンショウと20キロの塩をたるに入れて、4人で約45分程度踏みしめます。実サンショウを踏みしめていくと、作業場にはサンショウの良い香りが立ちこめます。このたる漬けの作業は、5月23日から5月25日まで行われる予定です。
実サンショウのたる漬けを行った西野喜佐子さんは、「実をつぶさないよう注意しなければならない繊細な作業なので、今でも昔ながらの丁寧に足で踏み込む方法でたる漬けを行っています。実サンショウは、すり鉢ですって醤油と混ぜ、ごまと合わせて冷や奴や茄子、オクラなどにかけて食べると、これからの暑い季節にぴったりです」と話しました。
止々呂美の実サンショウは香りの良さに定評があり、各地の佃煮屋など業者からの注文に応じて順次出荷していきます。
また、JA大阪北部止々呂美特産物センターでは、生の実サンショウを1キログラムあたり3,240円(税込)で販売しています。なお、販売は6月上旬頃までですが、集荷状況により商品が無くなり次第、販売は終了されます。
【お問い合わせ】
JA大阪北部止々呂美特産物センター 電話072-739-0193
不在の場合:JA大阪北部萱野支店 電話072-722-5451
<サンショウを食べて暑い夏を乗り切ろう!