全国の学校や書店をワゴン車で巡る「まつり旅」を続けている直木賞作家の今村翔吾さんが、令和4年7月15日(金曜日)に開催した「今村翔吾のまつり旅in箕面」でトークショーとサイン会を行いました。市内外から多数の応募があり、イベント当日は257人が参加しました。また、参加者の中から抽選に当たった23人及び市内の書店で今村さんの作品を購入しサイン会の参加権を得た11人が、トークショー後に行われたサイン会に参加し、持参した今村さんの作品にサインをもらいました。
今村さんは、平成30年に「童の神」で第160回直木賞候補、令和2年に「じんかん」で第163回直木賞候補となり、令和3年に発行した「塞王の楯」で第166回直木賞を受賞されました。また、今村さんは令和3年11月から箕面市内の書店「きのしたブックセンター」を引き継いで、経営しています。箕面市は、今村さんが直木賞受賞など作家として高い評価を得るとともに、廃業が検討されていた箕面市内の書店の事業を承継し、市民の読書振興及び地域での経済活動の振興啓発に寄与したことから、令和4年2月16日に箕面市特命大使「箕面本屋大使」の称号を授与しました。
今村さんが全国を楽しく巡る「今村翔吾のまつり旅 47都道府県まわりきるまで帰りません」は、出版不況下にある書店を少しでも盛り上げたいとの思いから企画されました。「まつり旅」の出発式を5月30日にかつての勤務先である滋賀県の埋蔵文化財センターで行い、執筆活動をしながら100日以上かけて全国各地を訪れ、読者等と交流されています。箕面市とは、市内の書店の事業を継承したことをきっかけに「箕面本屋大使」を授与されたご縁があり、この度の「今村翔吾のまつり旅in箕面」が実現しました。
45分間のトークショーの中で今村さんは、作家を目指す転機がダンススクールのインストラクターをしていたときの教え子から言われた「翔吾くんも夢を諦めているくせに」という言葉だったと説明し、「僕は子どもたちからもう1回夢をもらって、小説家を目指すことになったのです。ただこのご時世、夢が叶うとは中々言いづらい世の中になっています。その中でも、若者には夢は叶うという夢の光の部分を、もっと大人たちは伝えていかないとだめなんじゃないかなと思っています。そういう意味で僕は、青臭い言葉を吐きに学校を回って、僕がもらった夢を子どもたちに返せたらと思ってまつり旅を企画しました。」と話しました。
親子でイベントに参加した11歳の男の子はトークショーの前に「今村さんのことを本屋さんで知り、「塞王の楯」を2回読破しました。今村さんには、歴史上で一番好きな時代と人物を聞いてみたいです。」と話しました。
また、サイン会に参加した市立西南小学校4年生の男の子は「ニュースになるようなかたが箕面に来るということ聞いて、会いにきました。今村さんの「経験を積み重ねたらどんなことでも叶う」という言葉が心に残り、これだったら自分にもできると思いました。」と話しました。
<今村さん、貴重なお話ありがとうございました!ぜひまた箕面に来てほしいモミ~!
箕面市では、5月1日から8月31日まで、統一キャンペーン「滝道を楽しもう!」を行っています