歳を重ねると楽しいとか賢くなるとか・・・・みんな戯言なんだよ。

感じるままに、赴くままに、流れて雲のごとし

降りしきる雪。凍てつく道。足をすくわれそうになったが…

2018-01-23 | その他
昼を過ぎた頃から降りはじめた雪は瞬く間に積もり都心の足を止めてしまった。20センチ程度の積雪で大慌てするなんて。まったくもう…と、札幌育ちの友人がSNSで呟いていた。僕は帰りが遅くなることを早々に覚悟して家に帰ることすら諦めかけていた。

風雪。
積もったばかりの雪の中を歩くとキュキュ!と音がする。子供の頃を思い出した。世間知らずが故に無神経な言葉や行動は周囲の人々をハラハラさせたことだろう。それを、みんなは無邪気と呼んで囃し立てもした。可愛げの有無は評価基準のようなものだった。

家に帰るといつものルーティンがあり、笑顔でこなす。そして、ここから2時間がヒトリの時間。
しかし。身体のあちこちに痛みが走り始めると全ての集中力は消え失せてしまうのだ。
歳を重ねることはいい事ばかりじゃないんだ。
思い出すら自らを責め立てたりもする。支えてくれることなど万分のいちぐらいだ。
でも、生きていくのだ。

宗教かぶれのひとは口を揃えて言う。
生かされているのよ!

生きているのは僕なんだ。
周りの人たちに少しだけど気遣いを示して、
意にそぐわぬ仕事をこなし、食べ物を買っている。
別に必要とされているわけではない。
仕事は目の前にあるだけだ。
僕が自ら作り出したわけじゃないんだ。
僕以外の人がやっても一向にかまやしないわけだ。

お腹が空いたら食べる。食べるものがあるうちはね。ただ、それだけのこと。

そんなことなのに、生かされてると言う。

アフリカで栄誉失調で死んでる子供たちは生かされなかったわけだ。

積もりゆく雪の中で歩くあの音も聞けないわけで…
あまりにも理不尽じゃないかと、降りしきる雪の中を歩きながら思った。