みゆみゆの徒然日記

日本の伝統芸能から映画や本などの感想、
心に留まった風景など
私の好きなことを綴っているブログです♪

『空の中』

2010年08月21日 | 本・マンガ
有川浩/著

 事情により、ずっとしまいこんでいた積読本たちをダンボールの中からやっと救出したのがこの前の連休。その中から、先日読んだ『海の底』と同じく自衛隊三部作の『空の中』を読みました。『海の底』は海自でしたが、こちらは空自のお話。『海の底』もありえない生物が出てきましたけれど、戦闘の描写もあって結構リアルだったのに対し、こちらは白鯨という存在が不思議だし、やりとりなんかもファンタジー物なのかな。自衛隊らしさ(?)だったら『海の底』の方が楽しめるのかもしれないけれど。(『海の底』を先に読んでしまったからそう思ってしまったのかもしれないけど。)

 白鯨の一部で少年瞬に拾われたフェイクの存在がまた健気で・・・・。『海の底』同様、子供たち(といってももう高校生だけど)の描写も面白かった。白鯨が原因で死んでしまったパイロットたちを父に持つ二人の少年と少女や彼らの周りの人々。問題があるけど、周りの大人たちによって救われるのもまた良いです。その大人たちの中でも特に宮じいがよかった。ああいうおじいちゃんは好きなので巻末の短編『仁淀の神様』はぼろ泣きしながら読んでしまいました。

 そして、もう一組の主人公であるF-15の女性パイロット光稀はカッコイイんだけど、思いっきりツンデレでしたね(笑)

 有川作品はこれで2作目ですが、私の好みなので、これからも他の作品を読もうと思います!