副園長さんの園内ガイドでした。
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2014.5.25(日)
「京都府立植物園、満90歳になります1924年(大正13年)開園。単純に言うと種を蒔いた木が90年、クスノキ並木の木は100年生、つまり10年生の木を植えたんですね」
副園長さんは薔薇園に入ると無口になられるそうです、バラ園はかすめるだけ~~っとおっしゃってましたけど・・・
バラ園に入ると比叡山を背景にしたナンバー1ビューポイントの紹介
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植物園会館2F園芸サロンからの眺望がスバラシイ
250種2000株のバラを栽培展示、
ほとんど四季咲き大輪、中輪、棚の上にあるクライニング(蔓性)、コレは1年1期(今)咲き。
四季咲きとはいえ夏30℃以上になると、ちょっと花は無くなるけど10月になると復活してキレイなバラ園になります。
バラの木の一株毎に品種名と作出名の看板がありました。
カルミア(アメリカシャクナゲ)ツツジ科 北米原産
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つぼみの時は本当に金平糖のような・・・
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オシベが10本花弁の中にクルッと格納されたようになってる?そこに虫が飛んできたらパ~ンッとはじけて花粉をまき散らして受粉するという生き残りの戦術。
ブラシノキ:フトモモ科
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原産地オーストラリア
花と見えてるのはオシベ(花弁じゃないですよ)植物の場合いろんな種の散布の仕方がありますね、風によってクルクルと舞うモノ、動物によって運ばれるモノ、食べて糞として出るモノ、山の中でアナネズミなんかが穴掘って蓄えこんでソレを忘れて発芽したりとかいろいろあるんですが、このブラシノキは現地では山火事によってです、多分そのままでは生育しないでしょう、日本では枯れるとき種が落ちて子孫を残していく・・・
英名ではボトルブラシ(ビン洗い)
クスノキ並木
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クスノキは常緑樹、いくら常緑といっても葉っぱは入れ替わります、一般的に常緑樹は1年から5~6年が一葉の葉っぱの寿命なんですがクスノキは1年で全部入れ替わります、新緑で今が一番キレイな時。
クスノキの葉っぱのダニ(フシダニ)のお話されてました、フシダニが居ることによって他の悪いダニから守ってくれてる?まさに共存共栄。
クスノキにノキシノブ
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ここで百人一首が登場
ももしきや古き軒端のしのぶにもなほあまりある昔なりけり
順徳院(鎌倉時代)
昔の華やかかりし頃はよかったなぁ、檜皮葺なんかの屋根にノキシノブが寄生してなんだか落ちぶれたカンジがするなぁ・・・との意味
しかし、コレは寄生してるんじゃないんです、樹皮に着生してるんで木にとっては迷惑じゃないんですよ。
ヒマラヤスギ
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原産地ヒマラヤ標高1500m~3000mのところに生育。
樹齢約100年、大正6年に植栽の記録があるそうです。
シリブカガシ(尻深樫) ブナ科
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尻が深い、つまりドングリの底がペコッとへっ込んでいる・・・
シリブカガシの花と実の関係、花は9~10月に葉っぱより高く突きだして咲く、ちょうどその頃前年の果実が熟すので花と果実の両方を同時に見ることができる。秋に注目ですね。
シリブカガシに子どもたちが楽しそうに載ってますねぇ・・・
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タラヨウ(多羅葉)モチノキ科 別名:葉書の木
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裏に書いて切手を貼って郵便局に持って行けば届けてくれるそうですよ。
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「京都府立植物園楽しいな」どなたが書かれたんでしょう??2010年に書かれたそうですよ、タラヨウの葉っぱが何年枝に付いてるか観察中・・・
「たぶん?タラヨウは5年、6年っと葉っぱを付けてるんじゃないかな?」っと副園長さん。
エキウム・ウイルドプレッティ:ムラサキ科
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原産地:アフリカ西海岸カナリア諸島
30年前に日本で初めて開花に成功、ここまでくるには京都府立植物園ではいろいろとご苦労があったようです。初めの頃は花の背丈が1m50で2万個あったそうで今は背丈3mを目指してるとか?花の数3万個に・・・けど、この綺麗な花の中(蜜)には毒があるそうですよ。
イロハモミジ(いろは紅葉)カエデ科
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京都府立植物園では「高雄楓」っと名札が付いてるかも?
翼果(種子)がついてました、カエデの特徴です、京都府では北部に行けばほとんどがヤマモミジでイロハモミジ゛は無いそうです、ヤマモミジの場合は種子がこんなに開いてなくって、もうちょっと角度が狭いそうです。
オオバオオヤマレンゲ
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中国原産。
良い匂いがしてました。
サラセニア 北アメリカ東部原産、食虫植物
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水車小屋のすぐそばに咲いてました
「この中に虫が入るのですか?」「もちろん、虫が這いあがれないように毛が下向きについてます、栄養分の不足分を補います、コレは酸性土壌でほかの植物が入りにくい栄養分の低いところに生息してます、自分が生きていくためだけだったら光合成で十分なんですが、花を咲かそうともうひと踏ん張りしようとそんな時、栄養分を補給するっと云う程度のところで食虫になってるんですね」
四季 彩りの丘へ
テッセン:クレマチスフロリダ
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クレマチスのことをよくテッセンといったりしますがコレがホントのテッセン・・・
クレマチスとテッセンの大きな違いは?
真ん中紫色になってますね、雄しべが花弁化してます、だから花粉を出さない、花びらのようになってる
ヒナサンショウバラ(雛山椒薔薇)バラ科
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山椒の匂いがしてました。
ここで、副園長さんの園内ガイドは終わりました
地味ぃ~な植物ばっかりの観察で最後にお花を少~しでした。
後日改めて京都府立植物園行ってきました。
観覧温室に気になる木があったんで・・・
≪おまけ≫
ヤマボウシ(紅富士) ガビサンヤマボウシ
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ハリモミ
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タイサンボク ツバメズイセン
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