南山城村(京都府)野殿・童仙房 ササユリ見学会

Oさんのおウチのすぐそばなんですけど、そこにササユリは群生してます
Oさんのおウチの横手から裏庭に回らせてもらい・・・

「はぁ~い ここの主のOさんを紹介します、ここのササユリについて、もう長年頑張って保護しようと、お世話されてます、でも、なかなかササユリは言うことを聞いてくれないみたいです、そのへんの御苦労話なんかを聞かせてもらえたら・・・」
「皆さんにササユリのもっと立派なモノを見てもらえたら良かったんですけど、だんだん退化する一方で年々減っていってます、別に何が原因か、も一つよう解らんのですが、ウチの裏手なんで草も秋に枯れるまでほっといてぼうぼうになるまでと思ってるんですが、どんどんと毎年減る一方なんですわ、2006年ごろが一番元気よかったでっしゃろか?2008年に七つ2009年に九つも咲いて楽しみにしてたんですが、花が咲くと、途端になんか花が萎れてきたんでどうしたんかな?と見るとちっちゃな穴を開けてネズミが根っこを・・・
まぁちょこちょこ咲いてはいたんですが、サッパリになりましてね、どういうワケか自分でも判断付かないんですよ。
多いときには100を超えるほどに咲いてたんですよ、この頃は40ぐらいになってしまいました。
草を刈ったりして世話をしてね、最初は斜面の上の方にたくさん咲いていたんですが、上の方のが、だんだん咲かないようになってしまって、下へ下へ来てるみたいです。
(ふと足元を見ますと軒下の辺りまで一本のササユリがきてました。)
なんか本によりますと、どんどんと花を咲かせる場所を変えて行き新しい土地へ新しい土地へ移って行くようで、長い間同じところに居ると病気が出てだめになっていくって、聴きました。
コレ、ぺらっとしたのが1年目、

こっちは2年目、

ほかのモンと間違いやすいので踏まないように・・・
こういうモンも大事にしてやってほしいって・・・
タネが飛ぶみたいです
よく種子を稔らせ、風によって種子を散布する、タカサゴユリと似ているってお話しされてました。
根もなんですけど、花から種がやっぱり飛んでいくから花を摘んでしまったらもったいないんです。
「ま、そんなことで、せっかく遠いところ来ていただいたのに期待はずれなことでして・・・」
とOさんはおっしゃってましたが、ササユリは清楚な凛とした姿をわんちゃんたちに見せてくれましたよ。

また別の観察地点に案内していただきました
田んぼの向こう側の斜面です。

斜面の上の方に咲いていた時は200本を数えたそうです、ところがイノシシにやられたそうで、その日は斜面の下の方に咲きかけているのが少し見えてました。
たくさん咲いていたところも、いったん繁殖するとそこが嫌になるのか、最近は上の方は減ってるそうです。
茶畑の向こうになるんで人が摘んで持っていくようなところじゃないんですけど、今年はよう咲いてへん年回りのようです。
それでも2~30本、例年の一割ぐらいかな?
ず~っと、たくさん咲いていたんやけど根っこはイノシシが食べるは、春先に蕾が出たころ蕾を鹿が食べたりしてね、せっかく来ていただいたのに申し訳ないなぁ・・・
と、Iさんもおっしゃってました。
「そりゃぁね、我々でも茶碗蒸しにユリネを入れたら美味しいモンなぁそれに鹿も味のいいのんを知ってるんですよ」とも。
私ら子供の頃はこの辺りどこにでも、ササユリは咲いてました、ところが、道路ができ車が入ってくると、道の縁に咲いていたのはほとんど、持っていかれてしまいました。
それから童仙房に営農組合ができて「ササユリは持っていかないでほしい、と看板を置くようにしたんです。」
道の縁にはササユリはもうないから人に持っていかれることは無くなったんですが、イノシシがとにかくユリネを食べよる、臭いで分かるのかちっちゃいちっちゃい穴を開けて食べてる、昔はイノシシもおったんやけど、こんなモンは食べてなかった、山の手入れが行き届いてないので、イノシシの食べ物の関係が怪しくなってきたんやね・・・
とも、おっしゃってました。
2011.6.25野殿・童仙房:ササユリPhotoStory1.wmv
そんなお話を聞かせていただきながら、ササユリを鑑賞
タイヘンなご苦労なんやなぁと思うわんちゃんでした。
「笹百合の咲く古里の山偲ぶ」 久保ふさ子
↑ 道草さんよりいただきました
【おまけ】
2008.6.29童仙房ササユリPhotoStory1_1.wmv
【も一つおまけ】
このササユリ見学会を主催されたのは
「花鳥の郷をつくる会」 です。
「花鳥の郷をつくる会」の発起人、理事長さんは
花鳥画家の上村 敦之さん
会員のやませみchanさんからこんなステキな画像をいただきました
ササユリ五姉妹
つぼみから開花まで記録しました。
娘の成長を見るようで心込めて撮りました。
16日

17日

18日

そして満開が19日でした。

今は、雑草の中に埋もれています。