ぼくんちには畳の部屋がひとつだけあります。
退院してからおかあさんとぼくはその部屋に布団を敷いて寝起きしていました。 このまま、ずっと和室で寝るのもいいのですが、この部屋の押し入れはいろいろな物でごちゃごちゃしていて、お布団を収納するスペースはありません。ですから、あげた布団は部屋の片隅にあるので片付かないのでした。冬用の布団となると嵩も増えますし。
そろそろ階段の上り下りも大丈夫そうなので、おかあさんは2階のベッドで2、3日前から寝ています。もちろんぼくもいっしょです。畳のときは少々ずり落ちても平気だったのですがベッドとなると落ちたら自力ではもう上がれないし、それより怪我でもしたらと、ベッドのまわりにソファやらクッションやらで厳重警戒してもらっています。
その和室もまだまだ散らかったままなのですが、障子のやわらかい光が思わず『陰翳礼賛』だな、と思わせてくれます。 畳と障子、なんて心が落ち着くのでしょう。
陰翳礼賛・・・おまけ
まだ右手の回復がなかなかなおかあさん、リハビリにもいいだろうしと拭き掃除に励んでいます。
でも、コンタクトレンズを着用して見ると、雑巾で拭き寄せた埃がそのままあちこちに残っていました。白内障手術したとはいえ、裸眼ではようやく0.1です。
陰翳礼賛は裸眼のままで、お掃除はコンタクトを着用すべし、です。