いつかの冷凍したクリームシチューを解凍して、ブラームスのヴァイオリン協奏曲を聞いています。
朝からは食器棚の中をちょこっと片づけて、ストーブに乗せているやかんをぴかぴかに磨きました。お風呂掃除もちゃちゃっとしたのでズボンが濡れてしまい、ストーブのついた暖かい部屋なのに電気こたつに入ってズボンを乾かして、Tシャツ1枚に! この勢いで棚のほこりや要らないものの始末もしてしまいたいところですが、お腹がすいてきて、そして急にバイオリンの音が聞いてみたくて、、、多分、もう、今日のお仕事はこれでおしまい、でしょう。
いつも、時間があっという間に過ぎてしまいます。
もうずいぶん前に見た映画「モモ」(時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語)、20年くらいになるのでしょうか、ずっと気になっていたミヒャエル・エンデの原作を読み終えました。
そして、また、今頃になって気付いています。私は子どもの時から文章を書くのは好きだったけれど、読書感想文は苦手だったことに。本文そのまま、ここが好き、としか言えない。で、大人になっても、気にいった文章だけ書きとどめているのですが、その書きとめたのも、あちこちに散逸してまとまりはありません。
ここに書いておけば大丈夫かな~
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小さなモモにできたこと、それはほかでもありません、あいての話を聞くことでした。なあんだ、そんなこと、とみなさんは言うでしょうね。話を聞くなんて、だれにだってできるじゃないかって。
でも、それはまちがいです。ほんとうに聞くことのできる人は、めったにいないものです。
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彼女はただじっとすわって、注意深く聞いているだけです。その大きな黒い目は、あいてをじっと見つめています。するとあいてには、自分のどこにそんなものがひそんでいたかとおどろくような考えが、すうっとうかびあがってくるのです。
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するとしゃべっているうちに、ふしぎなことに自分がまちがっていたことがわかってくるのです。いや、おれはおれなんだ、世界中の人間の中で、おれという人間はひとりしかいない、だからおれはおれなりに、この世の中でたいせつな存在なんだ。
こういうふうにモモは人の話が聞けたのです!
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「いちどに道路ぜんぶのことを考えてはいかん。つぎの一歩のことだけ、つぎの一呼吸のことだけ、つぎの一はきのことだけを考えるんだ。いつもただつぎのことだけをな」
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「すると楽しくなってくる。これがだいじなんだな、楽しければ、仕事がうまくはかどる。」----道路掃除夫ベッポ
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ここまで書いたところで、おねいちゃんからの電話。ただ黙って、うんうん、と聞くことができるのは他人だからできること。
彼女は別にサービス残業を嘆いているわけでもなかった、ただ、誰かに認めてほしかっただけ。今朝の新聞にもサービス残業のことが書いてあった。
人の目は節穴ばかりじゃない、きっと分かっている人もいるよ、と言うと、そうやね、と答えた。しかし、えんえん20分も。
♪だあれもいないと思っていても、どこかでどこかでエンジェルは、いつでもどこでも眺めてる~♪
ブラームスとブルッフのヴァイオリン、2巡目。石油ストーブの黒豆の匂い、今年もあと少しになりました。
だんだん、このブログの更新も減って、読んでくださるお客さんも減ってきましたが、どうぞ良いお年をお迎えください。1年間、ありがとうございました。