ようやくミモザの花が、そうだな7分咲きというところでしょうか。
昨日はぽかぽか春らしい陽気で、おかあさんは庭仕事を楽しんでいました。
ぼくもひさしぶりにおかあさんに付き合って庭で日向ぼっこしました。
咲き終えた花殻を摘み取ってやると次から次へとどんどん咲いてくれるのですが、まだ少ししか咲いていないころは、せっかく咲いているのだからと終わりかけている花も見過ごしていたのが、なんとも自分勝手というか、ほほえましいというか。
「咲いてくれてありがとう」と言いながら花殻を摘みます。
コーラスでは今、谷川俊太郎作詞「ありがとう」という曲を練習していますが、
♪~花、ありがとう
今日も咲いていてくれて
明日は散ってしまうかもしれない
でも、匂いも色ももうわたしの一部
おかあさん、ありがとう
わたしを産んでくれて
口に出すのは照れ臭いから一度っきりしか言わないけれど・・・と続きます。
谷川さんは佐野洋子さんの元旦那さんという意外はあまり興味ないのですが、ぽかぽかの日だまりの中で「産んでください、って頼んだことあった?!」と目くじら立てて母親に食ってかかった10代、それも一度や二度ではなかったことを、空を見上げながら思い出していたおかあさんです。
ここ数年、あまりきれいに咲かなかった紅梅、今年は見事に咲いてくれました。
お隣りが庭の改修をされたとき、奥さんが、もったいないからどう?といただいた梅の木です。
ここに越してきて26年。この左隣の奥さんは一回り上、右隣の奥さん(そのころは独身だった)は7歳年上で、それぞれの家で忘年会をしたり、時には大阪に飲み会に行ったりもしました。
右隣のおばあちゃまが亡くなられて、この一角でも何人もの方々のお葬式がありました。左隣の奥さんは「うちの主人のときは、家でお葬式したい」と言っていたのを覚えています。おかあさんも、その時はうなづいていましたが、いまではめったに自宅での葬儀はありません。
その左隣の奥さんが2月、ちょうどおかあさんが旅行中のときに亡くなりました。おねいちゃんがお通夜にお参りしてくれたのでした。おねいちゃんはいろいろ心配なこともあるけれど、おかあさんが死んでも大丈夫、きっと一人で生きていける、とぼくは思います。
数日前、四十九日の粗供養を持ってこられたお隣りのご主人(80歳をゆうに超えてとてもお元気)に梅の花がきれいでしょう、と言うと目を細めてご覧になっていました。
これは、こぼれ種から芽を出してきれいに咲いてくれている桜草。裏庭にごたごたと置いている使っていないプランターの中でのびやかに咲き誇っています。あんまりきれいだから、表に植えかえようかなと思ったおかあさんですが、植え替えるとダメになるかもしれないから、とそのままにしておくことに。
これは何の花か、わかるかい?