昨年の今頃、奈良の甘樫の丘で国蝶「オオムラサキ」の放蝶会がありました。
その会場で、ふと目があった女性、いつものようにぼくのおかあさんはにっ、と笑いました。
彼女もおかあさんと同じようなタイプでにっ、と笑っていました。
放蝶会が終わって、お弁当のおにぎりを食べて、そぞろ歩きをしていると、また、出会ったのです。大きなカメラを首から3つもぶらさげた、さっきの彼女と。
あっ、何か虫がいる!とか、写真を撮りながら甘樫の丘のてっぺんまでいっしょに歩き、それぞれのお友だちも交えて記念撮影をしました。そして、フェイスブックのお友だちになりました。
彼女はカメラ歴25年以上のベテランで(もっとも、ぼくのおかあさんだって、最初のお勤め先が写真屋さんだったから、写真を撮るのは年数では引けを取っていないわけだけど)、ときどき、写真展などに誘われ、そのあと飲み会に。
いつごろだったでしょう、虫の写真展をするから、あなたも1枚出してね、と。
え、ぇぇぇ、無理無理、と断ったのでしたが、だんだんと、その気になって、ついに、先週の水曜日から6日間の「虫写真展」に、大それたことですが2枚も出展してしまいました。
昆虫は地球上に人間の何倍(すごい数で忘れてしまいましたが)もいて、昆虫がいないと人間は生きていけないそうです。人類が滅びても昆虫は生きていけるそうです。だからと言って、とっても虫が好きになったというわけでもないのですけれど、おもしろい。
でも、楽しかったです。知らない世界をのぞくということは。道を歩いていても、庭で水やりをしていても、”虫目”になると虫が見えてきます。
頸椎障害があって、まだまだ重たい物をじっと持つのが辛いと、小さなカメラしか持っていないのですが、やっぱりもっと大きなカメラを持ってた方がかっこいいかな、なんて思っています。
写真展ではたくさんの方が来てくれましたが、写真をやっている人たちは必ずカメラをいつも持っているのです。首からぶら下げているひと、バッグに入れている人、いろいろですが。そうです、いつ、どんなチャンスがあるかしれないからです。
「ああ面白かった、と言って死にたい」そのうちのひとつかな、写真。
今年はたくさんの合歓の花が咲いています。今、ぼくんちで咲いている花、アガパンサス、サルスベリ、ムクゲ、セイヨウジンジンボク、キョウチクトウ、クチナシ、ムラサキシキブ、キキョウ、ルリヤナギ、アジサイ、ベゴニア、マーガレット、イソトマ、アブチロン、、、こう書くとすごい広いみたいですが、実際は猫の額ほどの庭なんですけどネ。お花はきれいなうちに写真に撮ってあげようと思っています。