●宇宙探査●月と火星を第2の地球に!―SPE―         科学技術研究者   勝 未来

                 ~各国は月と火星の探査計画を着々と実行に移している~   

●宇宙探査●JAXA、フランス国立宇宙研究センター(CNES)と火星衛星探査計画(MMX)および小惑星探査機「はやぶさ2」の取り決め

2019-06-30 19:29:14 | 宇宙探査機

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、6月26日、フランス国立宇宙研究センター(CNES)と、現在JAXAで検討中の火星衛星探査計画(MMX)における協力、および、小惑星探査機「はやぶさ2」が回収する試料分析に関する協力に合意し、JAXA理事長 山川宏およびCNES総裁 ジャン=イヴ・ル・ガル氏が両協力の実施取り決めに署名した。

◇  

 【火星衛星探査計画(Martian Moons eXploration: MMX)の概要】

 MMXは、火星のフォボスとダイモスと呼ばれる2つの衛星を観測し、うちひとつの衛星から表層物質を採取して地球に帰還する計画で、火星衛星の起源および火星圏の進化の過程を明らかにすることや、今後の惑星・衛星探査に必要となる技術を向上させることを目的としている。MMXは現在、探査機の開発に向けた検討を進めており、2024年度の打ち上げを目指している。    

 CNESから、MMX探査機に搭載する近赤外分光計(MacrOmega)、飛行力学の知見、小型ローバーの提供を受けることについて、開発に向けた準備段階の共同検討を行う(小型ローバーについては、CNESとドイツ航空宇宙センター<DLR>が共同で検討中)。  

 【小惑星探査機「はやぶさ2」の概要】    

 「はやぶさ2」は、「はやぶさ」の後継機で、C型の小惑星「Ryugu」(リュウグウ)を探査し、サンプルを持ち帰ることで、地球誕生の謎に加えて、海の水の起源や生命の原材料となった有機物の起源を探るミッション。「はやぶさ2」は、2014年12月3日に打ち上げられ、2018年6月に小惑星に到着し表面サンプルの採取を実施。2020年末に地球に帰還する予定。    

  「はやぶさ2」が地球に帰還させる小惑星サンプル分析の性能向上を図るため、JAXAが整備する地球外試料キュレーションセンターにおいて、CNESから設備に組み込む赤外分光顕微鏡(MicrOmega)の提供を受けること、JAXAが取得するデータの共有・管理方法を共同で確立する。

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