motoryama7011fの鉄ヲタ日記

おでかけしたい

中山道サイクリング その3-2(太田の渡し→鵜沼)

2020-09-08 13:22:50 | 旧五街道サイクリング
時数オーバーになってしまった前回記事の続きです。
太田の渡しから鵜沼まで、高山線で言えばたった2駅ですがこの区間の中山道は太田の渡しとうとう峠を抱える難所でした。
というか、全体を通して難所しかないような気がしてきました。なんなんだよ中山道。


13:27 太田の渡し跡
木曽のかけはし
 太田の渡し
  碓氷峠がなくばよい


そんな風に謳われちゃうほど中山道屈指の難所だったようです。
木曽のかけはしは改良工事でかなりわたりやすくなったんだと思いますが、太田の渡しが十三峠を差し置いて難所になるとは…
長大河川を渡る必要の少ない中山道の中でも避けられなかったのがこの木曽川太田の渡し。旅人を困らせたようです。






立派な太田橋を越えると美濃加茂市に入ります。
歩行者専用の橋は作りが新しそうなので後から架けられたものでしょうか。



橋を渡った先では木曽川堤防に沿って進みます。サイクリングロードとして整備されているためかなり走りやすいです。


途中で堤防道路を下り、太田宿の宿場町を通って再度サイクリングロードへ戻ります。




この辺りは日本ラインと名付けられた特に美しい景色が広がっています。
木曽川の流れによってダイナミックに削り取られた地形が凄いところです。
大昔に大学の課外授業で来たことがありますが、大昔の貴重な地層が露出している貴重な箇所…だった気がします。


ただ、問題となるのはこの前方。
途中まではまだ昔の技術でも進めますが途中から大規模な崩落対策と崖から出っ張った高架橋を駆使してなんとか越えている区間になっているのが見えるでしょうか。

旧中山道がこのルートで日本ラインの急峻な地形を攻略していたかというと、そうではありません。


ちょうどこの写真で分かるかと思いますが、川沿いは無理なので途中から山へ分け入っていきます。
真正面の山と右の山の接点となる谷の部分が一番低くなるので、そこを利用して反対側を目指すわけです。
ここは「うとう峠」と呼ばれる難所。距離は短いながらキツイ峠と聞いています。

現在、国道21号線坂祝バイパスがこれらの山をぶち抜いていますが旧中山道に沿った直接の代替路は整備されていません。
距離で言えば十三峠よりだいぶ短いですが、ここも古の頃から時が止まった旧街道の姿が拝めるわけです。




急峻な崖が目前に迫った所で歩道はおしまいになります。
旧中山道ということでウォーキング客を想定しているようで、ちゃんと歩道が整備されているのはありがたいことです。
ただ、こんななんもないところで途切れてしまうとは。


付近には廃墟と化したドライブイン。屋根が抜け落ちてしまっています。


ここから先が各務原市。ここに境界があるのも旧中山道が通っていたことが関係しているはずです。


「気を付けてお帰りください」は車道に向けた看板。
「トンネル内通路あり」は旧中山道に対する注意看板です。


先程もお話ししましたが、旧中山道はここから山のへ向かいうとう峠を目指します。
但し、高山本線が目の前を通っていて渡ることが出来ません。


さて、ここまで書けばわかると思いますが、旧中山道はここで県道207号線と高山本線をまとめてアンダーパスで潜るのです。
その先がようやくうとう峠の入口。まずは線路の向こう側へ行かなければいけません。


ただ、その前に写真撮影を。
14:24 特急ひだ10号名古屋行がやってきました。
小雨がぱらついていてピントを若干逃しましたが、遠目で見ればセーフです…(汗)


さて、勿体ぶりましたがここがアンダーパスの入口。
事前にグーグルマップで確認したところ、純粋な旧中山道区間は階段なしで自転車でも進めるのですが生憎のこのアンダーパスの部分だけ階段が用いられているため自転車では進めません。


いや、ここの下り17段ほどとその先の上り7段ほどを越えてしまえばあとは進めるわけです。
旧街道は荷車や馬での通行も想定されていたため極力階段は避けた作りに、階段があるとしても荷車が通れないため手前の宿場町で積み替えられる想定で作られているはずです。
そうなんです。後付けで作られたこの階段さえ越えてしまえばいいんです。そうと決まれば後は簡単。


額に汗をびっしりかきながら、でも片手でも離したら真っ逆さまなので必死に腰と両手とひざとフル活用してソロリソロリと後退姿勢で自転車を降ろしました。
この階段を下りるだけで約5分。徒歩なら一瞬のところ自転車で来たばっかりにこんな苦労を…






アンダーパスを潜ってから3分後くらいに、猛烈な雨に襲われました。
すぐ止むだろうと粘っていたのですが無理そうなので自転車を放置して雨宿りのためアンダーパスへ避難。


とてつもなく降ってきたせいで視界が真っ白です。まじかよ。


ちなみにこれがアンダーパス。
「雨天時は歩行不可」と注意書きが出るようなトンネルとはどんなものかと気になるところですが、こんな感じに歩道と川が一緒に通っているのです。
つまり、増水したら沈んで流されるわけですね。
こんなところで雨宿りするのも恐ろしいわけですが他にいい場所がありません。

ここで20分ほど雨宿りしていましたが、トンネル内を流れる川の音と風の音と上を走る車の音が超絶不気味でした。
うとう峠という名は気味が悪いを意味する"疎う"が由来だそうです。そんな峠で豪雨にやられてこれですか。


ちなみに、直前までスマホホルダーにセットしていた関係でスマホが水没。
防水仕様なのですがもう4年ほど使っておりまして保護フィルムの間に水が入り込んで画面が使い物にならなくなってしまいました…
なんとかタップを駆使して雨雲レーダーを確認。もうしばらくこの辺りは雨が降り続きそうです。




しばらく止みそうにないので、ちょっと落ち着いてきたタイミングで先へ進むことに決めました。
雨雲を見ている感じだと鵜沼~太田あたりに停滞している感じだったので、ずっとここにいるより早めに犬山方面へ抜けてしまったほうが得策というのもあります。


かばんは…悲惨なことになりました。当然服もびっちゃびちゃ。
今後は雨対策でレインコートだけでなく、防水のかばんちゃんも検討したほうがよさそうですね。


15:09 峠をだいぶ進んだところで屋根付きの休憩所を発見。
ここで再度の雨宿り、30分ほど体力回復目的でボケーっとしていました。
もちろん、暇つぶしアイテムのスマホは使えないので無です。うとう峠恐るべし…


うとう峠の後半は石畳ながらかなり綺麗に整備がされています。




15:41 うとう峠を脱出。ここでぴたりと雨が止むのが皮肉なものです。
ちょうど屋根付きの休憩場所があったあたりからと思われますが、日本ラインうぬまの森という遊歩道として整備されているようです。


さて、旧中山道はうとう峠を越えるとどこに出るかというと大規模な団地のど真ん中。
緑苑団地という旧街道と縁がなさそうなところに出ます。このギャップは結構面白い気がします。




緑苑団地・鵜沼台など高台の住宅地の中を進みながら旧中山道は高度を下げていきます。
ここを下ると鵜沼宿。本日の中山道サイクリングの終点となります。


鵜沼宿も高札場が残されていました。東海道に比べて高札場が残っているところが多いように感じます。


15:57 鵜沼宿に到着。
なかなか素敵な宿場町が見られそうですが、今回は入口だけにとどめておきます。
鵜沼から加納・垂井方面を目指すときに楽しみを取っておいても問題はありません。



16:11 新鵜沼駅。
あとは旧上街道になるべく沿うつもりで、小牧線沿線を通って名古屋を目指します。
ここに関しては鵜沼から先へ進むときにまた再走するはずなので、詳しく立ち止まったりはせず夕暮れまでに変えることを目指して進むことにしました。
琵琶峠・物見峠などでアシスト動力を使ったはずなのにまだ75%も残っているのでこいつも活用して進んでいくことにしました。








鉄道道路併用橋だったことで知られる犬山橋を見ながら南へ。


犬山城もシルエットで見られました。


犬山橋を越えると愛知県に入ります。ただいま。

この先はかなり巻きで紹介します。というかほぼ途中で停車せず飛ばしていたので紹介できるものが少ないんですよね。






17:02 小牧原駅。
一部で解体が始まっている桃花台新交通ピーチライナー。この高架橋が見られるのもあと数年かもしれないと思い寄り道。


こんな立派な構造物が廃線って、にわかには信じがたい光景です。


名鉄小牧線に沿って進む高架橋。


17:11 ピーチライナー小牧駅跡
軌道部分は残っていますが駅舎は撤去が完了したようです。
特に小牧駅前となると、全てなくなってしまうのも時間の問題な気がします。


駅の先には特徴的なループ線が今なお残ります。


17:25 県営名古屋空港の裏
航空自衛隊小牧基地関連の集合住宅が並びます。自衛隊関連と思われる方も多くすれ違いました。




小牧基地の近くでは、牛山駅の南で分岐し小牧基地へと向かっていた連絡線の廃線跡も見ることが出来ました。
ちょうどこの画僧の奥の方向が県営名古屋空港・航空自衛隊小牧基地方面。


こっち側が名鉄小牧線方面となります。


17:43 味美で名二環と城北線の下を潜ります。




名古屋市に入って水分橋を渡り庄内川を越えたらゴールはもうすぐ。
新川中橋の南詰、中切町のやたら高いタワマンがよく見えます。


18:06 名古屋高速が見えたら黒川。


18:21 市役所までやってきました。
ここにはカリテコバイクのポートがあるのでここで返却してもいいのですが、もう少しだけ進みます。

18:36 写真はないのですが快活CLUB栄広小路店に入店。
ここに宿泊するわけではなく、本日の宿を取るための利用です。スマホから水が抜けるまでろくに使えなくなってしまいましたからね…


無事にホテルを確保し、再度出発。
19:30頃に伏見駅近くの「名鉄協商パーキング錦通桑名町第2」に自転車を返却。
通常であれば表示することがないであろう、1150minとかいう表示が見られました。
気になる電池残量ですが、55%残してのゴール。まだ半分残ってるとか…すごい。




この日のお宿はドーミーインにしました。さすがに疲れたのでちょっといいお宿に、と思い初ドーミーイン。
翌朝11時まで寝ていていいのがかなり嬉しいところ。




ちなみに、財布やスタンプ帳などありとあらゆるものが濡れてしまっていたので大変でした。
今後は雨対策もちゃんとしようと思います。


夜泣きそば、美味しかったです。


今回漕いでみて分かりましたが、回生ブレーキと空転検知の付いた自転車に乗れるカリテコバイクはすごいです。
普通に、峠を攻めるのに適した自転車といっていいと思います。
恐らく今度は名古屋→鵜沼→垂井→名古屋のライドで利用させていただくことになるかと思います。
またご対戦よろしくお願いします。

おわり。

カリテコバイクHPはこちら




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中山道サイクリング その3-1(槇ヶ根→太田の渡し)

2020-09-08 07:22:00 | 旧五街道サイクリング
前回、瑞浪市釜戸にて無念の敗退となった中山道サイクリング。
今回はそのリベンジということで続きを走ってきました。


今回利用するのはドコモバイクシェア系の名鉄協商カリテコバイク。
名古屋市内でサービス展開をしている電動自転車シェアリングサービスです。


名古屋市内ではシェアサイクル事業に参加している事業者も多いようで、でらチャリやチャリチャリといったサービスも展開されています。
これらは電動アシスト付きではありませんが使い方によっては有利になったりします。チャリチャリは乗ってきたのでその旨も早めに記事にしたいです。


名鉄系がやっているということも絡んでいそうですが、カリテコバイクの強みは名古屋駅でのポートの近さ。
ナナちゃん人形すぐの地点から自転車を借りてすぐに走り出せるというのはかなりありがたいところです。
駅地下の立地が良すぎるポート配置は東京駅丸ビルのポート利用の時にも思いましたがドコモバイクシェアの強みな気がします。

HELLOCYCLINGのように都市間を跨いだ乗り捨て利用はできませんが、名古屋エリア間であれば乗り捨ての利用が可能です。
また、カリテコバイクは1,500円で24時間使えるデイパスの発売をしています。今回はこれを利用して中山道の峠道を攻めることにしました。


今回は中山道として走る距離は結構短めです。
大井を出て中山道と下街道の分岐点である槇ヶ根から鵜沼まで進みます。

図を見てもらえばわかりますが、名古屋で借りて名古屋で返すわけなので下街道で行って上街道で帰るような三角形ライドとなります。
なお、上街道は木曽川越えの関係から太田の渡し(今渡)のあたりでの分岐となるのですが、中山道を進める観点から鵜沼まで行って名鉄線沿いに帰ってきました。


8/31 夏休み最終日。
22:50ごろ、名鉄イン名古屋駅前をチェックアウトします。
デイユース扱いなのでGoTo非適用ですが、13時ごろからたっぶり寝かせてもらいました。

なお、ここは名古屋駅と名乗っていますが位置的にはルーセントタワーよりもさらに北の牛島町に当たります。
すぐ近くに名鉄協商パーキング 牛島第8ポートがあるのでカリテコバイクで来るには不自由しませんが、駅から若干遠い気がします。


まだ1時間ほどあるのでそのうちに少し進んでおきます。ここではまだ1デイパスは使わず通常の利用。
普段は嫌いすぎて早急に閉店しろと思っているドンキホーテですが、深夜に自転車のライトを買おうと思ったら他に選択肢がないんですよね。助かりました。
今回は深夜走行となるものの不用意にアシストを使いたくないのでライトを事前準備…と思っていたのですが忘れておりました。テラッサ納屋橋のドンキで無事購入。


0:02 中区新栄町をスタート。
たくさん並んでいる自転車の中で充電がFL(フル)となっているものを選択。
空気を念のため入れてから現代の下街道といえる国道19号線に沿って春日井市方面へ進みます。


本来であればハンドル上部のパオぷに取り付けるものだとは思いますが、カリテコバイクはスマホホルダー一体の大きなカバーがついているのでライトは下部取り付けとしました。照度良好。


0:26 大曽根駅前
道をまっすぐ進んだらついてしまいましたが、国道19号線は1つ手前の大曾根四丁目交差点で北へ進路を変えるんですね。


1:32 春日井市上野町付近。中部大学の裏あたりです。
この辺りではバイパスのような高規格道路となっていますがちゃんと歩道がついています。
ただ、高架でまっすぐ進む車道と異なり、歩道は地形に沿っており側道と共に毎度毎度アップダウンを繰り返します。


2:12 これより内津峠(ピントが死んでます)
中山道と比べればだいぶ楽ではありますが、下街道に存在する峠。


2:30 内津峠簡易PAで休憩。
本当に自販機とトイレがあるだけの場所ですが、深夜ということもあって多くのトラックドライバーさんが休憩されていました。




この先、内津峠への道は国道19号線が通っていることから快適なトンネル内を走行できるのですが、歩道の通行量が極めて少ないと見えて緑化事業が進行しています。
峠を越える間に服に引っ付き虫が大量についていました。枝も飛び出てくるので半袖半ズボンだけではなくインナーを着ておくのが生きてきます。




初めに越えるのは北山トンネル。歩道の幅も広くかなり走りやすいです。
峠をトンネルで越えられるというだけでも感謝ですが、歩道がかなり狭く押して進めという所だってありますからね。鳥居峠とか。


北山トンネルを越えた先、2つ目のトンネルが内津トンネル。
これを越えると岐阜県に突入します。




トンネルの途中には県境を示す看板がありました。こういうのワクワクしますよね。


トンネルを抜けた先で歩道の位置が道の反対側に移るため歩道橋を渡ります。
夜の国道19号線、主要道なだけあって結構交通量はあります。


3:35 多治見市に入りました。深夜のサイクリング。


3:49 神明峠を越えると土岐市街地へ至ります。




4:04 高山宿に到着。
ここはご丁寧に看板が設けられていました。正式には「した」街道なんですね。

現在では土岐市駅が設けられ土岐市の中心地となっていますが、地名で言えば土岐津町なんですよね。
土岐町は現在の瑞浪市にある地名なんですよね。


4:57 瑞浪市姥ヶ下。
空が明るくなってきました。もうすぐ朝だ。


緩やかに山を越えていきます。ちょっとここらで休憩。




以前の反省を生かし、今回は小型の空気入れを用意してきました。
だいたい500mlのペットボトルと同じくらいのサイズでかさばらないのがありがたいところ。
また、自転車のパイプに固定できるのでカバンの容量を無駄に圧迫しなくて済むのも高評価です。


現在の瑞浪市に土岐町があるの、ちょっと違和感を感じるポイントだったりします。


朝霧が幻想的な山並み、早朝にしか見られないボーナスですね。


見たことがない漢字が使われた「神箆大橋」を通過。


土岐川を渡り、この先は中央自動車道に沿って進んでいきます。


朝ごはんはどうしようか、この先もひたすら山越えだしなぁと思っていたらいいものがありました。
中央自動車道の屏風山PAがこの近くにあるのですが、一般道から入れるぷらっとパーク出入口があるんですよね。


5:36 屏風山PAに到着。
早い時間ですが高速道路のPAならなんかお店がやっているはずです、たぶん。


結構綺麗な施設なんですね。
売店はミニストップが、フードコートには吉野家とはなまるうどんが入っています。
しかもここの吉野家は看板が青いそば処吉野家じゃないですか。結構店舗数が少なくてレアなやつです。


はなまるうどんは営業前でしたがそば処吉野家が開いていたのでここで朝ごはん。
せっかくなので牛丼とおそばのセットにしました。十割そばが売りなんですよね、おいしい。


6:12 十分に休憩もできたので再度出発します。
太陽も上ってきたことなので、ここから先は日中走行モードに切り替え。
ライトは消灯して取り外し、日焼け止め、紫外線カットのキャップ、サングラスを装備して挑みます。


ちなみに今回借りている車両はこちら。
あくまで電池が満充電のものを選んだのですが、その中でも峠に強そうな86番があったのでこの子にしました。
峠のハチロク、ダウンヒルに強そうです。


この先もまっすぐ恵那市槇ヶ根追分へ向かっていきます。


途中でちょっと迂回を強いられたりはしましたが、基本的にはトラブルもなく快適に進んでいけました。


6:48 釜戸駅前
前回、HELLOCYCLINGで無念の敗退となったあの釜戸駅です。
ここについたことで名古屋~松本全区間を自転車走破したことになります。割とびっくり。


まだHELLOCYCLING故障車君は回収を待っていました。ごめんよ…

(ちなみに、回収が完了するまで次の自転車は借りられないようです。今もどんどん利用料金の表示が上がっています。早くハロサイはいいぞ!したい…)



釜戸駅の先で下街道は中央西線と交差します。
この踏切は第3下街道踏切となっていました。第〇仲仙道踏切と同じ命名ルールみたいですね。
あと、振り仮名は「しもかいどう」になるんですね。


遠くに中央西線を見ながらいい雰囲気の中を進みます。
この辺で写真撮ったらよさげですね。小さな吊り橋がアクセントになっています。


境橋を越えると市が変わり恵那市に入ります。こういう分かりやすい境界線っていいですよね。
こういういかにもって名前は主要街道じゃないと名付けることが少ないので、そういう点でも旧下街道を感じられます。


しばらく旧街道らしい市街地の中の道を進んだあと




7:38 中央自動車道と中央西線に挟まれた場所を進むようになります。ここ、見覚えが…
ちょうど前回はこのトンネルを潜って中山道側から降りてきて、国道19号線を渡って手前の歩道に移ったんですよね。

ただ、朝通勤時間帯になるためか交通量がかなり多くなっていました。ここを渡るのは危ないです。




少し進むと横断歩道があったのでこちらを渡っていくことにしました。
東海自然歩道橋とある通り東海自然歩道のルートに指定されている箇所のようです。
旧五街道自転車制覇はまだまだ易しいものですが、東海自然歩道徒歩制覇とかやっている方はマジですごいと思います。
過去に石山寺~信楽を歩きましたがあれだけで相当疲れちゃいましたし…


ここで国道19号線とはお別れ、ようやく中山道サイクリングが始まります。




まずは東海自然歩道に沿って中山道まで進みます。山を切り開いた大規模ソーラー発電所を見ながら。


7:51 中山道とここで合流しました。
ルートを示す看板がS字にうねっているのがわかると思います。


以前旧中山道の分岐を見逃し国道19号線まで下って行ってしまったのがこのポイント。


まさかという感じですが、この草生した築堤が旧中山道になります。急に荒れ果てた道に代わっていますね…


少し進むと一瞬で荒れ果てたダートの道に代わります。
これが中山道の難所、十三峠の本気か…




7:57 槇ヶ根追分に到着。




ここが下街道の起点。解説の看板も何枚かありました。




ちょっと見づらいかもしれませんが
左 伊勢名古屋
右 西京大坂

旧中山道からお伊勢参りの道が分岐する追分であったことが分かります。


そんな場所だからこそ、伊勢神宮遥拝所というのが設けられていたのが面白いところ。
折角なのでここで手を合わせておきました。


ここからは東海自然歩道のルートに指定されているため、東海自然歩道仕様の看板も多数見かけました。


前回十三峠の入口で紹介しましたが、大井~御嵩は中山道の中でもかなりの難所でこんな注意書きがなされるほどです。
今回は対策を万全にと思い、ここまでアシストは一切使用せずやってきました。これでヒルクライムも安心です。


…と思っていましたが、このダートだとあんまり使えなさそうですね。


ダート区間を抜けたと思ったら今度は石畳。自転車には厳しい区間です。
ただ、見方を変えれば旧中山道がそのまま残っているわけですよね。
旧五街道として利用されていた区間をしのびながら進むのも悪くない気がします。


アスファルト敷きになってもつかの間、またダートに戻されます。


電波の弱い区間なので結構直線的な線になってしまっていますが、だいたいこんな感じのルートで山の中を進んでいきます。
山のど真ん中を突っ切っていきます。下街道のように谷に沿って行けばいい気がしますが尾張に近づきたくないとかなんかあったんでしょうか?


交差する道はアスファルト敷きですが旧中山道はダートです。
十三峠区間は現在はもはやハイキングコースでしかなく、車はめったに通っていなさそうです。


8:32 紅坂一里塚
これほど綺麗に一里塚の盛土が残っているのは貴重な気がします。
だいたいの場合はアスファルト敷きにして拡幅する際に崩されてしまうのですが、ここは綺麗に道の両端に盛土が残っています。
保存されるとしてもだいたいは片側のみ。ただしここはそもそも街道が打ち棄てられたような感じなので往時の様子を今に伝えてくれています。


もはやどこが道なんだって感じですが…


ダートや石畳で十三峠を越えていきます。


8:50 深萱立場
立場の名の通り高札場の跡が残されています。
ここで国道418号線と交差します。


迷いそうな道にも中山道のルート案内があるのが非常に助かります。


さてここを過ぎると再度のダート。

この辺で今借りている自転車の驚きの性能に気づきました。ご紹介します。




以前東京や横浜でドコモバイクシェアサービスを借りた時は、整備状態が悪いだとかギアが割れてるだとか錆びすぎてるとか散々言いました。事実です。
それでも、ポート数が多くかなり使いやすいサービスだということも同時にお伝えしたはずです。

東京・横浜などは2014年頃からサービスを開始しているようで、そう考えると結構長いことやってるんですね。ある程度のガタがきても不思議ではありません。


それに対し、名古屋で展開するカリテコバイクのサービス開始は2019年5月。まだ1年ちょっとしか経っていないのです。
その関係か、導入されている自転車も新しいモデルのものになっていました。
ただ、新しいだけではないんですよ。

以前に街乗りした時は気づかなかったのですが、カリテコバイクの自転車かなり高性能なモデルが投入されているみたいなんです。




おそらく、BRIDGESTONEのSTEPCRUZ eという車種で間違いないはずです。
アシスト動力の供給先は後輪ではなく前輪。タイヤの中心に黒い何かがついているのがわかるかと思います。
走行可能距離はECOモードで99kmという化け物。
HELLOCYCLINGで使われている自転車とか70kmくらいしか持たないので、正直これだけでもかなり優秀です。
電池残量を残キロではなく%で表示するのみなので、まさかここまで電池が長持ちするとは思っていませんでした。

長距離サイクリングあるあるだとは思いますが、電池残量を気にして名古屋→恵那市槇ヶ根までの約60km8時間の下街道区間はアシストを一切用いずに漕いできました。
実はここまで電池が長持ちするとは思わず。ゴール時にどうなったかは最後にお伝えします。

ただ、電池が長持ちするだけがこの自転車のメリットではありません。
その高機能に気付くのがちょうど十三峠を攻めているときでした。

なんと、左のブレーキ(後輪)を半押しで握ると回生ブレーキが働き、残量メーターに∞みたいなマークがクルクルします。
最初はなんか故障させちまったのかなと不安になりましたが、電車のような減速時のモーター音から回生ブレーキであることが判明。これはかなり高性能なモデルのようです。
もう1つのメリットが空転検知。スリップしたことを検知すると残量メーターにSLの文字が点滅し、数秒間アシスト動力が絶たれます。これによって体制の立て直しがしやすくなるというのはかなりありがたい機能です。

私が十三峠に着いたときは、雨は降っていなかったのですが朝露がついて湿っており、アスファルトならまだしもダートや石畳区間など滑りまくる悪条件でした。

そんな状況で大活躍だったのが回生ブレーキと空転検知。これはすごい。
街乗り自転車らしい見た目をしていますが、これだけの機能があれば安心して峠を攻めることができます。

2020年にサービス開始した敦賀シェアサイクルも新しい自転車に乗れるみたいですが、ホームページを見る限りはカリテコバイク程の高スペック車両では無いようです。あれも早く乗りにいかねば。


8:55 緩やかではありますが階段が現れました。こういうとこ登るの地味にきついんですよね。


と思ったらすぐ横に緩やかな坂道が用意されていました。たすかる。


8:57 竹林の中を進みます。いい感じ。


ばばが茶屋跡


みちじろ峠


そんな感じで中山道を進んでいきます。


どこまで行っても大自然。そろそろ飽きました。
そういえば、大自然過ぎて虫がたくさん寄ってきます。日焼け止めだけでなく虫除けも持って来るべきでした。




9:36 権現山一里塚


ここも道の両端の盛土がともにきれいに残っており、原形をとどめる貴重な一里塚です。
恵那市・瑞浪市周辺の中山道では連続して6か所の一里塚が綺麗に原形をとどめているためあんまり価値に気付きづらいかもしれませんがこれはすごいことです。
東海道完全制覇と中山道塩尻~大井を走破しててきた私ですが、ここまで綺麗な一里塚が連続しているのは驚くばかりです。時が止まっている感じがします。

この一里塚群の素晴らしいところは休憩用にベンチがあること。
キロポストだけでなく休憩場所として作られた一里塚の本来の使われ方をしています。


一里塚のベンチから見る中山道十三峠の石畳が本当に素晴らしいんですよね。
観光目的で綺麗に復元された旧街道もいいですが、これは本当に江戸時代から時が止まっている感じがします。

この石畳を自転車を押して越えてきたというのもやばいですが、昔はここを荷車が行き交っていたと考えると大したことなく感じてきます。


ちなみにこの権現山一里塚ですが、結構木々の間から明るい日差しが差し込んできます。
中山道の南側の木々の密度が低いんですよね。あと、エンジンの駆動する音が響いていたりもします。


地図で見てもらうとわかりやすいのですが、ちょうどこの権現山一里塚の付近の中山道は中仙道ゴルフ倶楽部のコースのど真ん中を突っ切るように通っています。
というより、後からできたのはゴルフ場なのですが。


そんなわけで、さすがに中山道の道筋は保存対象となったようですがそのすぐ両端にはゴルフ場が広がっているためやけに明るい日差しが入り込んできたり芝を整備する機械の音が聞こえてきたりするわけです。
ゴルフ場側も迷惑しているかといえば、まあ名前にするくらいなのでそこまで嫌がっていないんじゃないかなぁと思ったりします。




そんなわけで5か所ほどだったかと思いますが、ゴルフ場間を連絡する道との交差があります。


かなり険しい十三峠の途中で病気になった旅人を救ったといわれる十三峠の巡礼水。
どういうわけか「8月1日に枯れることはない」と日にちが指定されています。免許維持路線かなにかですかね?
生憎この日は9月1日。検証する日を1か月間違っていたので枯れていましたが文句は言えません。




10:03 十三峠の三十三観音。ゴルフ場の敷地が終わるあたりにあります。
石窟の中に収められている観音様。ここにもベンチがありましたのでしばし休憩。


ここから先はアスファルト敷きの区間もちらほらと表れてきます。
行きは石畳を押してきましたが帰りはアスファルト敷きを快調に下れるというのは嬉しいものです。
また、回生ブレーキがついていることを発見したわけなのでモーターの唸る音を楽しみながら安全族度で下っていきました。電車みたいなモーター音が鳴って楽しいですよ。


ただ、山中の棄てられた舗装区間。
大規模にひび割れていたり雨水の流れで浸食されたと思われる箇所が多数あり注意が必要です。
中途半端に轍がある区間のほうがリスクは高いんですよね。空転検知と回生ブレーキに助けてもらいながら気を付けて進みました。


坂を下っていくと、ようやくまとまった数の家が見えてきました。
大井宿の1つ隣、大湫宿の街並みです。




10:17 大湫宿入口・十三峠の終わり
ようやく中山道の中でもかなり難易度の高い十三峠を片付けました。
この斜度が分かりますでしょうか、あたまおかしいです。こんなのが一部区間ではなくずっと続くんですよ。
傾斜がきつくてもアスファルト敷きならまだ耐えられる。そんなことが分かった峠道でした。

ただ、全線制覇しようとするとこれでも最大の難所というわけではないようで、塩尻より先の区間に和田峠・碓氷峠という強敵が待っています。
峠道としては厳しいかもしれませんが十三峠みたいに大部分が石畳かダートなんてことはないはずなので条件で言えばここもかなりのものだと思います。
というか、普通は十三峠を自転車で走らないですよね。大部分押して歩いたわけですし。
ただ、やっぱり時が止まったような石畳区間の風情はいいものでした。自転車じゃなくていいので歩きとかで訪れてみるのをお勧めします。








高札場が残っている宿場町に外れはないですね。大湫宿は静かな街並みながら昔ながらの建物が残っていていい雰囲気でした。


広重画の紹介もありました。
グラデーションは効いていますが特に線の量が少なく、なんか物足りないなぁという気がしなくもありません。




大湫~細久手にあるのが琵琶峠。
この峠は残念ながら、誠に残念ながら石畳の階段で構成されているため自転車で進むことが出来ません。
ただ、並行してアスファルト敷きの県道65号線中山道かえで街道が通っているのでそちらで琵琶峠を越えていくこととなります。


途中、開拓道路なる北海道っぽい標識を見ながら細久手へ。


勾配はそこそこありますが、綺麗に舗装された道路は走りやすくていいものです。
AmazonmusicでEUROBEATを流しながらかける琵琶峠。楽しかったです。
交通量も少なめで快適なサイクリングとなりました。


10:52 奥之田一里塚で休憩。
ずっと山道なので一里塚がよい休憩ポイントになります。
ここはアスファルト敷きながら2つの盛土が残り原形を保っています。






11:02 細久手宿
ここから再度山を突っ切り、御嵩へ抜けるとようやくハードモードは終わりとなります。




細久手~御嵩の物見峠も県道65号線中山道かえで街道に沿って進んでいきます。
琵琶峠と違って物見峠は階段がなかったみたいですがアスファルト敷きの誘惑に負けました。
大幅に逸れているわけではないので許容範囲ということにしておきましょう。
そこを追及したら鳥居峠や箱根峠も旧道で行けってなりそうですし。


11:16 御嵩町に入りました




ただ、そのまままっすぐ津橋川沿いに行ったのは今考えるとちょっと心残りだったりします。
途中の津橋地区から北上し御嵩神社、謡坂を経由するのが正規ルートだったとは気づきませんでした。


ウイリーしそうな信号機を過ぎ




可児川の支流・津橋川に沿って御嵩市街地へ抜けました。




11:52 御嵩駅に到着。
名鉄協商のシェアサイクルで名鉄の駅に来るのは普通ですね(?)
この駅舎もなかなかいい雰囲気出してますよね。広見線の末端区間は駅集中管理システム導入の対象外となっているため自動改札すらありません。


寂れかけていい感じのホームセンターを発見。こういうの好き。


12:13 伏見宿。広見線の駅では明智駅が最寄りとなります。


そのまま旧中山道を進むと、可児御嵩バイパスと合流する交差点のところで大きなショッピングモールが現れました。
やっぱりバイパス道路沿いということで急にロードサイド型の大型店舗が多数あるエリアに出ました。
ちょうど雨もぱらついてきたのでここでお昼にします。




お昼はロッテリアのエビバーガーにしました。東海道サイクリング初回の東岡崎で返却後にもロッテリア寄りましたね。
やっぱりロッテリアといえばエビバーガー。おいしかったです。


雨雲レーダーを見ると、この先坂祝辺りで雨に降られるみたいです。やだなぁ…
なお、学習しない男であるため今回は折角のレインコートを家に忘れてきました。箱根峠で何を学んだんだ…


位置飛びで若干謎ムーブに見えますがまっすぐ進んでいます、この先は太田橋を渡って鵜沼へ向かいます。




太多線の踏切を通って進みます。踏切名は…「中仙道踏切」。
中央西線の恵那市内の踏切は「仲仙道踏切」なので分けられてはいますが、これ混乱しないのでしょうか?
また、今後垂井あたりで東海道本線とも交差していく気がするのでその辺も気になるところです。楽しみにしておこう。

この先では木曽川越えの太田の渡しが控えています。




文字数の関係でここで記事を分けます。なんだよ30,000字制限って画像リンクURL貼りまくってたら越えるに決まってるだろ…

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コメント (2)
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