ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ビルボード 全米 Top40 1987年4月18日付 ルー・グラム Lou Gramm - Midnight Blue

2023-04-16 20:49:17 | 1987年ビルボードTop40
1987年ビルボード Billboard All American Top40、1987年4月18日付、1位の交代がありました、3位から上がって1位はAretha Franklin and George Michaelの"I Knew You Were Waiting (for Me)" 。Aretha Franklinのアルバム『Aretha』からのシングルです。Aretha Franklinですが、初のTop40ヒットは1960年代、以来この曲で、39曲目のTop40ヒットで、1967年のNo.1ヒット"Respect"を含め、6曲目のTop3ヒット、2曲目のNo.1です。George Michaelは、Wham!での7曲を含め、この曲で9曲目のTop40ヒットで、"Wake Me Up Before You Go-Go"を始めとする3曲のNo.1ヒットを含め、6曲目のTop3ヒット、4曲目のNo.1です。

2位は2週間の1位からダウン、Starshipの"Nothing's Gonna Stop Us Now"。Starshipですが、ルーツは60年代のJefferson Airplaneまでさかのぼります。その後、1974年にJefferson Starshipとなり、さらに1984年、創設メンバーのポール・カントナーがバンドを去ったことによりStarshipとなりました。Jefferson Airplane時代の最高位5位の"Somebody to Love"、Jefferson Starship時代の最高位3位の"Miracles"と合わせると、この曲で15曲目のTop40ヒットで、5曲目のTop5ヒット、"We Built This City"、"Sara"に続く3曲目のNo.1、この曲が長い歴史のバンドの最高のヒットになりました。

3位は5位からアップ、Crowded Houseの"Don't Dream It's Over"。Crowded Houseですが、オーストラリア出身のロックグループ、アメリカでの初のシングルヒットが3位まで上がってきました。

4位は7位からアップ、Princeの"Sign O' The Times"。Princeですが、もちろん皆さんご存知の天才ミュージシャン。「and the Revolution」となっている場合と、個人の場合がありますが、この曲は、ボーカルはもちろん、すべての楽器をPrinceが演奏し、「Prince」ソロとなっています。1979年に最高位11位を記録した"I Wanna Be Your Lover"からこの曲で通算14曲目のTop40ヒット、"When Doves Cry"など3曲のNo.1を含め、6曲目のTop5ヒットとなりました。

5位は8位からアップ、Lou Grammの"Midnight Blue"。Lou Grammですが、British-American rock band「Foreigner」のリードボーカリスト。初のソロアルバムからの初めてのシングルが5位まで上がってきました。この時は、バンドを脱退した訳ではなく、バンド活動を続けながらのソロアルバムからのヒットです。

この週5位はLou Grammの"Midnight Blue"。最高位はこの週の1週のみの5位。年間チャートは82位。8位→5位と上がったので、もっと上位に行くかと思いましたが、翌週にはもう9位まで落ちてしまいました、が、ソロ初のシングルがTop5に入るヒットになりました。

Lou Grammですが、この曲を聞けば、声ですぐにわかりますよね、rock band「Foreigner」のリードボーカリストです。1976年のForeigner結成時から、リードボーカリストとしてバンドに参加、バンド初のヒットで、世界で大ヒット、アメリカでも最高4位を記録した"Feels Like the First Time"「衝撃のファースト・タイム」も、リードボーカルはもちろんLou Grammです。

リードボーカルはもちろん、ソングライターとしての才能も発揮、Foreignerのヒット曲の多くは、Mick JonesとLou Grammの共作によるものです。最高位2位、それも10週間の2位を記録した歴史的な大ヒット"Waiting for a Girl Like You"も、この二人の共作でした。こちらをご覧ください→→→

そのLou Gramm、1987年に初のソロアルバム『Ready or Not 』をリリースします。このアルバムに含まれる全曲が、Lou Grammと、ベーシストのBruce Turgonの二人の共作になっています。シングルとともにアルバムもヒット、最高位27位、年間チャートも99位と、100位以内に入るヒットアルバムとなります。

この曲"Midnight Blue"ですが、そのLou Grammと、Bruce Turgonの共作。Foreignerは、81年リリースのアルバム『4』で頂点を極め、さらに、次のアルバム『Agent Provocateur』からのシングル"I Want to Know What Love Is"が、バンド初のNo.1となる大ヒットとなりますが、このNo.1ソングもいわゆるロックバラードでした。一方で、この"Midnight Blue"は、Foreigner初期の頃を感じさせる、爽快なロックです。

Lou Grammは、バラードよりも、この曲のような、ストレートなロックを志向していたのでしょうか、このソロアルバムを出したあと、Foreignerの次作アルバム『Inside Information』ではリードボーカルを務め、"I Don't Want to Live Without You"が最高位5位となるなど、ヒットしますが、このアルバムを最後にバンドを脱退し、しばらくはソロ活動を続けることになります。


今週 先週 song / artist
1 3 I KNEW YOU WERE WAITING(FOR ME) / ARETHA FRANKLIN & GEORGE MICHAEL
2 1 NOTHING'S GONNA STOP US NOW / STARSHIP
3 5 DON'T DREAM IT'S OVER / CROWDED HOUSE
4 7 SIGN 'O' THE TIMES / PRINCE
5 8 MIDNIGHT BLUE / LOU GRAMM
6 12 LOOKING FOR A NEW LOVE / JODY WATLEY
7 2 LEAN ON ME / CLUB NOUVEAU
8 10 THE FINER THINGS / STEVE WINWOOD
9 6 COME GO WITH ME / EXPOSE
10 17 DIED IN YOUR ARMS / CUTTING CREW
11 14 WALKING DOWN YOUR STREET / BANGLES
12 18 LA ISLA BONITA / MADONNA
13 23 WITH OR WITHOUT YOU / U2
14 4 TONIGHT, TONIGHT, TONIGHT / GENESIS
15 19 STONE LOVE / KOOL & THE GANG
16 20 DOMINOES / ROBBIE NEVIL
17 9 LET'S GO! / WANG CHUNG
18 22 COME AS YOU ARE / PETER WOLF
19 24 WHAT'S GOING ON / CYNDI LAUPER
20 25 CAN'TCHA SAY/STILL IN LOVE / BOSTON
21 32 HEAT OF THE NIGHT / BRYAN ADAMS
22 26 SMOKING GUN / ROBERT CRAY BAND
23 21 THE HONEYTHIEF / HIPSWAY
24 30 THE LADY IN RED / CHRIS DEBURGH
25 28 SERIOUS / DONNA ALLEN
26 13 LET'S WAIT AWHILE / JANET JACKSON
27 11 THE FINAL COUNTDOWN / EUROPE
28 36 TALK DIRTY TO ME / POISON
29 15 WHAT YOU GET IS WHAT YOU SEE / TINA TURNER
30 33 SHIP OF FOOLS / WORLD PARTY
31 38 BIG LOVE / FLEETWOOD MAC
32 37 NOTHING'S GONNA CHANGE MY LOVE FOR YOU / GLENN MEDEIROS
33 16 MANDOLIN RAIN / BRUCE HORNSBY & THE RANGE
34 39 RIGHT ON TRACK / BREAKFAST CLUB
35 40 I KNOW WHAT I LIKE / HUEY LEWIS & THE NEWS
36 35 LIGHT OF DAY / THE BARBUSTERS(JOAN JETT & THE BLACKHEARTS)
37 42 SE LA / LIONEL RICHIE
38 34 I WILL BE THERE / GLASS TIGER
39 51 YOU KEEP ME HANGIN' ON / KIM WILDE
40 43 THE RIGHT THING / SIMPLY RED
コメント (26)
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