ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ビルボード Billboard All American Top40 1988年10月15日付 UB40 - Red Red Wine

2024-10-13 20:00:00 | 1988年ビルボードTop40
1988年ビルボード Billboard All American Top40、1988年10月15日付、2位から上がって1位はUB40の"Red Red Wine"。UB40ですが、イギリス出身のレゲエ・ポップ・バンド。イギリスでは80年代初めからヒットを持つ人気バンドでしたが、アメリカでは、84年にこの曲"Red Red Wine"が最高位34位の初のTop40ヒット。88年のネルソン・マンデラ70歳コンサートに出演し、再びこの曲に火が付き初のNo.1を記録しました。

2位は1週間の1位からダウン、Def Leppardの"Love Bites"。Def Leppardですが、イギリス出身のハードロック・ヘヴィメタルグループ。70年代後半にデビューし、83年には"Photograph"が最高位12位を記録、この曲で6曲目のTop40ヒットで、3曲目のTop10ヒット、惜しくも1位を逃した"Pour Some Sugar On Me"を超え、ついに初のNo.1獲得です。

3位は6位からアップ、Phil Collinsの"A Groovy Kind Of Love"。映画『Buster 』挿入歌。Phil Collinsですが、ご存じ、Genesisのドラマー兼ボーカルであり、ソロでも大ヒットを連発、ソロではまず、1981年に"I Missed Again"が最高位19位を記録、このシングルを皮切りに、この曲までにTop40ヒットは計12曲。そのうち、"Against All Odds (Take a Look at Me Now)"、"Sussudio"、"One More Night"、"Separate Lives"の4曲がNo.1、この曲で5曲目のTop3ヒットです。

4位は前週と変わらず2週目の4位、Cheap Trickの"Don't be cruel"。Cheap Trickですが、アメリカのロックバンド。70年代中頃、『チープ・トリックat武道館』 が突然大ヒットし、ライブ盤からのシングル"I Want You to Want Me" が最高位7位、次のスタジオアルバムからのシングルを合わせTop40には4曲のTop40ヒット、1988年になって"The Flame" が9年ぶりにTop40に登場し、突然のNo.1、この曲も続いてヒット、6曲目のTop40ヒットで、2曲目のTop5ヒットです。

5位は9位からジャンプアップ、Information Societyの"What's on Your Mind (Pure Energy)"。Information Societyですが、アメリカのエレクトリックポップバンド。初のシングルヒットが5位まで上がってきました。

この週初めての1位はUB40の"Red Red Wine"。1位はこの1週間。年間チャートは39位。年度の途中になり年間チャートは低めですが、初の大ヒットになりました。

UB40ですが、イギリスバーミンガムで70年代後半に結成されたレゲエ・ポップバンド。面白いバンド名ですが、イギリスの失業者給付金の申請書様式名からとったそうです。

そのUB40、私のブログでは掲載しませんでしたが、Top40にはすでに2回登場済み、まずはこの曲"Red Red Wine"が84年に最高位34位、翌85年には、"I Got You Babe" が最高位28位。"I Got You Babe" はプリテンダーズのChrissie Hynde をフィーチャリングした曲、とのことで話題になりました。

そして、この曲"Red Red Wine"ですが、88年になって突如再エントリーしてチャートを急上昇、初のNo.1を記録しました。突然のヒットは、1988年6月に開催された反アパルトヘイト革命家ネルソンマンデラ氏の生誕70周年を記念したコンサートでのパフォーマンスがラジオで取り上げられたのがきっかけだそうです。ネルソンマンデラ生誕70周年記念コンサートでは、トレイシー・チャップマンの大ヒットにもつながっています。こちらをご覧ください→→→

"Red Red Wine"ですが、元々はNeil Diamondの1967年の曲、曲の作者もNeil Diamond 自身です。Neil Diamond バージョンは、最高位62位と、あまりヒットしなかったようですが、カバーバージョンの大ヒットで、知られるようになりました。

こちらが、1968年に最高位62位を記録したオリジナルNeil Diamondバージョンです。UB40バージョンも、意外に原曲に忠実でありました。

UB40の2曲目のヒット曲がこの曲"I Got You Babe" (featuring Chrissie Hynde)。最高位は28位、イギリスではNo.1を記録した大ヒットです。

今週    先週    song    /    artist
1 2 RED RED WINE / UB40
2 1 LOVE BITES / DEF LEPPARD
3 6 GROOVY KIND OF LOVE / PHIL COLLINS
4 4 DON'T BE CRUEL / CHEAP TRICK
5 9 WHAT'S ON YOUR MIND / INFORMATION SOCIETY
6 3 DON'T WORRY BE HAPPY / BOBBY MCFERRIN
7 13 DON'T YOU KNOW WHAT THE NIGHT CAN DO? / STEVE WINWOOD
8 11 DON'T BE CRUEL / BOBBY BROWN
9 20 WILD, WILD WEST / THE ESCAPE CLUB
10 8 I HATE MYSELF FOR LOVING YOU / JOAN JETT & THE BLACKHEARTS
11 5 ONE GOOD WOMAN / PETER CETERA
12 14 FOREVER YOUNG / ROD STEWART
13 15 TRUE LOVE / GLENN FREY
14 18 NEVER TEAR US APART / INXS
15 7 I'LL ALWAYS LOVE YOU / TAYLOR DAYNE
16 25 KOKOMO / BEACH BOYS
17 19 THE LOCO-MOTION / KYLIE MINOGUE
18 22 ONE MOMENT IN TIME / WHITNEY HOUSTON
19 10 PLEASE DON'T GO GIRL / NEW KIDS ON THE BLOCK
20 21 CHAINS OF LOVE / ERASURE
21 12 FALLEN ANGEL / POISON
22 26 BAD MEDICINE / BON JOVI
23 17 IF IT ISN'T LOVE / NEW EDITION
24 16 SWEET CHILD O' MINE / GUNS N' ROSES
25 37 DESIRE / U2
26 32 ANOTHER LOVER / GIANT STEPS
27 34 DON'T KNOW WHAT YOU GOT / CINDERELLA
28 36 HOW CAN I FALL? / BREATHE
29 33 TIME AND TIDE / BASIA
30 23 SIMPLY IRRESISTIBLE / ROBERT PALMER
31 24 WHAT YOU SEE IS WHAT YOU GET / BRENDA K. STARR
32 42 BABY, I LOVE YOUR WAY / WILL TO POWER
33 39 DANCE LITTLE SISTER / TERENCE TRENT D'ARBY
34 47 KISSING A FOOL / GEORGE MICHAEL
35 43 LOOK AWAY / CHICAGO
36 31 SUPERSTITIOUS / EUROPE
37 44 A WORD IN SPANISH / ELTON JOHN
38 41 IT TAKES TWO / ROB BASE & D.J. E-Z ROCK
39 45 WAITING FOR A STAR TO FALL / BOY MEETS GIRL
40 27 A NIGHTMARE ON MY STREET / D.J. JAZZY JEFF & THE FRESH PRINCE
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22 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (太ったボンジョビ ( *´д)/(´д`、))
2024-10-13 21:23:47
うーーん、1位であったこと、モロに忘れておりました。日本でもベスUSA以外で取りあげた情報番組なんてあったんでしょか?
当時FENでは度々聴いたようでしたが、84年春のがなんで今ごろ?と思いましてね。その後FMfanで1位になったのを知ってガクッとなりましたです。
なるほどトレーシーチャプマンと同じでしたか、罪深いなあ。
でもダイヤモンド先生のは意外にイイですね☺️
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なんとN.Diamond (hannah)
2024-10-13 21:23:55
星船さん、こんばんは。
この曲は特徴的な曲だったのでよく覚えています。
レゲエ調の楽曲ですが、オリジナルはなんとN.Diamondだったんですね。
彼とレゲエはちょっと結びつきませんでしたけど。
グループ名も失業給付金申請書に由来ということで、ユニークなグループでした。
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ユニークな曲 (星船)
2024-10-13 22:21:25
太ったボンジョビさんこんばんは。
UB40の"Red Red Wine"、1位になったのは意外ですよね。ユニークな曲ではありますが、そこまで大ヒットするかと思うと、そこまではないかと、でも、母国イギリスでは大人気バンドで、Top10ヒットをいくつも持っています。特徴はある曲ですね。そうそう、オリジナルはなかなか良かったですよ。
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オリジナルは (星船)
2024-10-13 22:23:18
hannahさんこんばんは。
そうそう、オリジナルがニール・ダイアモンド、驚きですね。でも、オリジナルを載せましたが、レゲエではなく、純なポップス、これぞニール・ダイアモンドという曲でした。
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Unknown (目の付け所)
2024-10-14 17:45:34
星船さん、こんばんは。
N.Diamondのオリジナルが68位、しかも、彼らと楽曲も異なる曲をよくぞカヴァーしましたね。
大ヒットの要因はN.Mandera生誕記念コンサートに依る部分が大きいでしょうけど、それでも再ヒットするんですから、やっぱりいい曲です。
84年にヒットした時は覚えていなかったです。
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曲が良くない (星船)
2024-10-14 20:51:09
hannahさんこんばんは。
このニール・ダイアモンドの曲、もしかするとUB40のお気に入りの曲だったのかもしれませんね。全然違う分野かと思いきや、意外とレゲエバージョンもあっていました。そうですよね、ネルソンマンデラコンサートで話題になっても、No.1になるのは、曲が良くないとなかなか難しいと思います。
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酒に頼ってはいけません (音時)
2024-10-14 21:22:41
https://neverendingmusic.blog.jp/archives/42488821.html
この曲、ラップ箇所があるので和訳を避けていたのですが(^_^;)星船さん、やっぱり選びましたね。
Monkey pack him Rizla pon the sweet Dep line という箇所が意味がわからなかったのですが「意味はない」でどうもよかったみたいです。
 失恋の痛みを赤ワインを飲んで忘れたい…という歌。気持ちはわかるが飲み過ぎは良くないよね…。
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Unknown (ごめんなさい。太ぼ)
2024-10-14 21:22:54
すみません⭐⛴️さん、やってしまいました。前コメントを削除お願いしたいのです、不適切でありました。申し訳ございません。

もう一曲のクリッシー参戦のアガチューベイはなんかホンワカ感が赤赤ワインよりもイイですな。クリッシーが抑えめな分、ちょと魅力ありますですな😃
さてレゲエシングル、ア~イショットザシェレフ♪しか知らないですが、あれは学生時代にFMで聴いて一発で靡いてしまいました。元はボブマリ夫ですよね?
シェレフソングは本当にシブいス♥️一番から四番まで変調部なしで通すのもカッコいいですな😃
その他のレゲエは分かりませんが、初期ポリースのブリングオンザナイトもちょっとクサクサが入ったレゲエで、素敵だと思っておりますぞ☺️
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脱力感が (星船)
2024-10-14 22:26:50
音時さんこんばんは。
そうか、アルバムバージョンはラップが入っているのですね。ニール・ダイアモンドにはラップのところはないようなので、UB40オリジナルでしょうか。
やっぱり酔っぱらいの歌ですか。やっぱりというのは、UB40バージョンは、言われてみれば、酔っ払いが歌っているような、その脱力感が、曲全体にある、そこがこの曲の良いところでしょうか。
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レゲエのヒットは (星船)
2024-10-14 22:36:49
太ったボンジョビさんこんばんは。
そうなんですよね、私も、今回、"I Got You Babe"をまじめに聞いてみたら、イイ曲じゃあないですか。
レゲエは、特にシングルはヒットしませんねぇ。あのボブ・マーリーでさえ、シングルヒットはなかったですから。レゲエのヒットはレアですよ。
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