ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ビルボード Billboard All American Top40 1987年11月14日付 ティファニー Tiffany - I Think We're Alone Now

2023-11-12 18:19:26 | 1987年ビルボードTop40
1987年ビルボード Billboard All American Top40、1987年11月14日付、2週目の1位はTiffanyの"I Think We're Alone Now"。Tiffanyですが、アメリカロサンジェルス出身のシンガー・ソングライター。デビューアルバムからの、この曲は2曲目のシングルですが、1曲目のシングルはヒットせず、2曲目のシングルのこの曲が初のTop40ヒットで、ついにNo.1獲得です。

2位は3位からアップ、Billy Idolの"Mony Mony (live)"。この曲、1968年のTommy James and the Shondellsバージョンがオリジナル。最高位3位を記録した曲です。Billy Idolですが、1982年に最高位23位を記録した"Hot in the City"が初のTop40ヒット、この曲で、8曲目のTop40ヒットで、最高位4位の"Eyes Without a Face"に続く2曲目のTop5ヒット、初めて2位まで上がってきました。

3位は6位からアップ、Bill Medley & Jennifer Warnesの"(I've Had) The Time of My Life"。映画『Dirty Dancing』のテーマです。Bill Medleyですが、アメリカのポップスデュオThe Righteous Brothersの一員、The Righteous Brothersでは、2曲のNo.1ヒットを含め、この曲までに10曲のTop40ヒットを持っています。一方のJennifer Warnesですが、アメリカのポップス歌手。1982年にJoe Cockerとのデュエット"Up Where We Belong" がNo.1を獲得、76年に最高位6位を記録した"Right Time of the Night"を含め、この曲で4曲目のTop40ヒットで、2曲目のTop5ヒットです。

4位は前週と変わらず2週目の4位、Fleetwood Macの"Little Lies"。Fleetwood Macですが、もちろんみなさんご存じ、デビューは1960年代までさかのぼる伝統あるロックグループ、数々のメンバーチェンジを繰り返し、音楽性を変えながら、特に1970年代半ば以降はソフトロック路線に転換して世界的な知名度を誇るロックグループです。シングルヒットでは、最高位20位の"Over My Head"を皮切りに、この曲で16曲目のTop40ヒット、No.1となった"Dreams"を含め、5曲目のTop5ヒットとなりました。

5位は11位からジャンプアップ、Belinda Carlisleの"Heaven Is A Place On Earth"。Belinda Carlisleですが、そうです、女性ロックグループThe Go-Go'sのボーカリスト。The Go-Go'sでは、最高位2位の"We Got the Beat"を筆頭に5曲のTop40ヒット、ソロになってからは、86年にソロデビューシングル"Mad About You"が最高位3位、この曲が2曲目のソロヒットで、5位まで上がってきました。

この週2週目の1位はTiffanyの"I Think We're Alone Now"。1位はこの2週間、年間チャートは18位。初のヒットシングルが大ヒットになりました。

Tiffanyですが、アメリカカリフォルニア・ロサンジェルス出身のポップス歌手。Tiffany Darwishが本名です。

そのTiffany Darwishですが、1971年生まれとのことなので、この87年ではまだ16歳。デビューはこの前年なので、15歳でデビューした、期待の新人女性ボーカルです。歌がうまく、アマチュアの音楽大会(いわゆるアメリカ版のど自慢ですね)でいつも上位に入り、スカウトされ、デビューしました。

ちょっと前に大人気となったDebbie Gibsonは1970年生まれ、10代の女性ボーカルリストが相次いでチャートの上位に進出、80年代後半から90年代前半にかけて、女性ソロボーカリストのブームが到来しました。

"I Think We're Alone Now"邦題は「ふたりの世界」、デビューアルバム『Tiffany』からのセカンドシングル。ファーストシングル"Danny"は空振りで、全くヒットしなかったようですが、セカンドシングルで大ブレイクしました。

この"I Think We're Alone Now"ですが、オリジナルはTommy James and the Shondellsの1967年のヒット曲、最高位は3位、年間チャート12位の大ヒット曲です。曲の作者はソングライターのRitchie Cordell。Ritchie CordellはTommy James and the Shondellsの曲をいくつか手掛けています。近々もう1曲私のブログにも出てくる予定ですよ。

そのTommy James and the Shondellsのヒット曲、もともとアップテンポの曲ではありましたが、その曲をダンスバージョンにして、弱冠15歳のTiffanyのボーカルにより、若者向けに復活しました。


こちらがオリジナルのTommy James and the Shondellsバージョン。最高位3位、年間12位の大ヒットでした。


今週 先週 song / artist
1 1 I THINK WE'RE ALONE NOW / TIFFANY
2 3 MONY MONY "LIVE" / BILLY IDOL
3 6 (I'VE HAD) THE TIME OF MY LIFE / BILL MEDLEY & JENNIFER WARNES
4 4 LITTLE LIES / FLEETWOOD MAC
5 11 HEAVEN IS A PLACE ON EARTH / BELINDA CARLISLE
6 7 BREAKOUT / SWING OUT SISTER
7 8 BRILLIANT DISGUISE / BRUCE SPRINGSTEEN
8 2 CAUSING A COMMOTION / MADONNA
9 10 IT'S A SIN / PET SHOP BOYS
10 14 SHOULD'VE KNOW BETTER / RICHARD MARX
11 5 BAD / MICHAEL JACKSON
12 16 I'VE BEEN IN LOVE BEFORE / CUTTING CREW
13 13 WHERE THE STREETS HAVE NO NAME / U2
14 18 THE ONE I LOVE / R.E.M.
15 19 I WON'T FORGET YOU / POISON
16 9 LET ME BE THE ONE / EXPOSE
17 20 WE'LL BE TOGETHER / STING
18 24 SHAKE YOUR LOVE / DEBBIE GIBSON
19 27 FAITH / GEORGE MICHAEL
20 15 DON'T MAKE ME WAIT FOR LOVE / KENNY G(VOCAL BY LENNY WILLIAMS)
21 21 COME ON, LET'S GO / LOS LOBOS
22 23 HOURGLASS / SQUEEZE
23 26 DON'T YOU WANT ME / JODY WATLEY
24 12 CASANOVA / LEVERT
25 30 IS THIS LOVE / WHITESNAKE
26 25 BOYS NIGHT OUT / TIMOTHY B. SCHMIT
27 29 CATCH ME / PRETTY POISON
28 32 SKELETONS / STEVIE WONDER
29 38 SO EMOTIONAL / WHITNEY HOUSTON
30 17 U GOT THE LOOK / PRINCE
31 35 VALERIE / STEVE WINWOOD
32 40 THAT'S WHAT LOVE IS ALL ABOUT / MICHAEL BOLTON
33 41 DUDE (LOOKS LIKE A LADY) / AEROSMITH
34 37 LOVE WILL FIND A WAY / YES
35 36 SUGAR FREE / WA WA NEE
36 22 LOST IN EMOTION / LISA LISA & CULT JAM
37 42 I DO YOU / JETS
38 44 GOT MY MIND SET ON YOU / GEORGE HARRISON
39 43 TELL IT TO MY HEART / TAYLOR DAYNE
40 50 CHERRY BOMB / JOHN COUGAR MELLENCAMP
コメント (28)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ティモシー・B・シュミット Timothy B. Schmit - Boys Night Out(1987年の洋楽 Part44)

2023-11-09 20:14:20 | '87年洋楽
1987年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart44は、Timothy B. Schmitの"Boys Night Out"。最高位は11月7日付の第25位。年間チャートは圏外でした。

Timothy B. Schmitですが、Eaglesのベーシスト・ボーカリスト。Eaglesはロサンジェルスのバンドと思われていますが、結成されたのがロサンジェルスでも、意外にも、メンバーのロサンジェルス出身者は、Timothy B. Schmitだけだとのこと。

そのTimothy B. Schmit、元々は、カントリー・ロックバンド「Poco」のメンバー。Pocoの創設メンバーでベーシストのRandy Meisnerがバンドを脱退し、Eaglesに参加した後を受けて、ベーシスト兼ボーカリストとしてPocoに参加しました。

Pocoには、1977年、イーグルスの「ホテルカリフォルニアツアー」に参加するまで在籍していました。Pocoはウエストコーストロックバンドとして人気のバンドでしたが、アルバムのセールスが中心で、Timothy B. Schmit在籍中のシングルのTop40ヒットはありませんでした。Timothy B. Schmitが曲を作り、リードボーカルを務めている"Keep On Tryin'"という曲が、1975年に最高位50位を記録したのが最大のヒットです。

イーグルスには、その1977年に加入、アルバム『The Long Run』では、彼のリードボーカルで、彼自身が曲作りに参加している(Don Henley、Glenn Freyとの共作)"I Can't Tell You Why"が最高位8位、年間チャート62位の大ヒットとなりました。もうちょっと下位で止まってしまった曲だと思っていましたが、地味ながらいい曲で、意外な大ヒットになりました。こちらをご覧ください→→→

そのイーグルスも、1980年に活動を停止し、Timothy B. Schmitはソロ活動に入ります。Bob Segerの"Fire Lake"や、Boz Scaggsの"Look What You've Done to Me"、Don Henleyの"Dirty Laundry"などのヒット曲のバックボーカルを務めながら、ソロアルバムをリリース、2枚目のソロアルバム『Timothy B』からのシングルがこの曲"Boys Night Out"で、初めてで、ソロで唯一のTop40ヒットとなりました。

"Boys Night Out"ですが、曲の作者は彼自身と、ソングライターのBruce GaitschとWill Jenningsの3人の共作。地味なバラードだと勝手に想像していたところの、聞いてびっくりの意外に派手なファンキーな曲でした。でも、さすがTimothy B. Schmit、良い声していますね。
コメント (23)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ビルボード Billboard All American Top40 1987年11月7日付 マドンナ Madonna - Causing A Commotion

2023-11-05 20:33:15 | 1987年ビルボードTop40
1987年ビルボード Billboard All American Top40、1987年11月7日付、1位の交代がありました、3位から上がっての1位はTiffanyの"I Think We're Alone Now"。Tiffanyですが、アメリカロサンジェルス出身のシンガー・ソングライター。デビューアルバムからの、この曲は2曲目のシングルですが、1曲目のシングルはヒットせず、2曲目のシングルのこの曲が初のTop40ヒットで、ついにNo.1獲得です。

2位は前週と変わらずこれで3週目の2位、この週1位かと思いましたが、Tiffanyに抜かれてしまいました、Madonnaの"Causing a Commotion"。マドンナ主演の映画『Who's That Girl』から、No.1となった主題歌"Who's That Girl"に続くシングル。そのMadonnaですが、83年に"Holiday"が初めてのTop40ヒット、それからまだ4年しか経っていませんが、この曲で15曲目のTop40ヒットで、13曲目のTop5ヒット、9曲目のTop3ヒットとなりました。

3位は4位からアップ、Billy Idolの"Mony Mony (live)"。この曲、1968年のTommy James and the Shondellsバージョンがオリジナル。最高位3位を記録した曲です。Billy Idolですが、1982年に最高位23位を記録した"Hot in the City"が初のTop40ヒット、この曲で、8曲目のTop40ヒットで、最高位4位の"Eyes Without a Face"に続く2曲目のTop5ヒット、初のTop3ヒットです。

4位は6位からアップ、Fleetwood Macの"Little Lies"。Fleetwood Macですが、もちろんみなさんご存じ、デビューは1960年代までさかのぼる伝統あるロックグループ、数々のメンバーチェンジを繰り返し、音楽性を変えながら、特に1970年代半ば以降はソフトロック路線に転換して世界的な知名度を誇るロックグループです。シングルヒットでは、最高位20位の"Over My Head"を皮切りに、この曲で16曲目のTop40ヒット、No.1となった"Dreams"を含め、5曲目のTop5ヒットとなりました。

5位は2週間の1位からだうん、Michael Jacksonの"Bad"。この曲、9月19日付40位初登場から、Hot100にたった6週間で1位まで駆け上がってきました。Michael Jacksonのニューアルバム『Bad』から、No.1を記録したSiedah Garrettとのデュエットソング"I Just Can't Stop Loving You"に続く第2弾シングル、ソロヒットとしては、この曲で19曲目のTop40ヒットで、12曲目のTop5ヒット、72年の"Ben"を皮切りに、デュエットソングを含めこの曲で8曲目のNo.1となりました。

この週2位はMadonnaの"Causing a Commotion"。最高位はこの3週間の2位。年間チャートは46位。映画『Who's That Girl』サウンドトラックから、No.1となった主題歌の"Who's That Girl"(年間チャート42位)に続くシングルヒットとなりました。

映画『Who's That Girl』ですが、マドンナ主演映画の3作目。1987年制作のロマンティック・コメディ映画です。興業的には大ヒット映画とはならなかったようですが、映画の放映とともに行われた『Who's That Girl World Tour』が大ヒット、Level 42とともに、日本公演も大成功だったようです。私は行っていませんが、このコンサート、見に行かれた方いらっしゃるでしょうか。

"Causing a Commotion"ですが、曲の作者はMadonnaと、ソングライターのStephen Brayの共作。Stephen Brayですが、Madonnaの"True Blue"、The Jetsの"Cross My Broken Heart"などのヒット曲を作った方ですね。

"Causing a Commotion"ですが、軽妙な、アップテンポの曲、イントロからカッコいいです。Liveではダンスが加わりステージで聞いてみたいですね。ただ、Wikipediaによると、「当時の夫ショーン・ペンの家庭内暴力のストレスを発散させるために書いた曲?」とも書かれていました。


今週 先週 song / artist
1 3 I THINK WE'RE ALONE NOW / TIFFANY
2 2 CAUSING A COMMOTION / MADONNA
3 4 MONY MONY "LIVE" / BILLY IDOL
4 6 LITTLE LIES / FLEETWOOD MAC
5 1 BAD / MICHAEL JACKSON
6 12 (I'VE HAD) THE TIME OF MY LIFE / BILL MEDLEY & JENNIFER WARNES
7 9 BREAKOUT / SWING OUT SISTER
8 10 BRILLIANT DISGUISE / BRUCE SPRINGSTEEN
9 7 LET ME BE THE ONE / EXPOSE
10 11 IT'S A SIN / PET SHOP BOYS
11 15 HEAVEN IS A PLACE ON EARTH / BELINDA CARLISLE
12 5 CASANOVA / LEVERT
13 14 WHERE THE STREETS HAVE NO NAME / U2
14 17 SHOULD'VE KNOW BETTER / RICHARD MARX
15 16 DON'T MAKE ME WAIT FOR LOVE / KENNY G(VOCAL BY LENNY WILLIAMS)
16 21 I'VE BEEN IN LOVE BEFORE / CUTTING CREW
17 8 U GOT THE LOOK / PRINCE
18 24 THE ONE I LOVE / R.E.M.
19 25 I WON'T FORGET YOU / POISON
20 28 WE'LL BE TOGETHER / STING
21 27 COME ON, LET'S GO / LOS LOBOS
22 13 LOST IN EMOTION / LISA LISA & CULT JAM
23 29 HOURGLASS / SQUEEZE
24 33 SHAKE YOUR LOVE / DEBBIE GIBSON
25 31 BOYS NIGHT OUT / TIMOTHY B. SCHMIT
26 34 DON'T YOU WANT ME / JODY WATLEY
27 37 FAITH / GEORGE MICHAEL
28 19 HERE I GO AGAIN / WHITESNAKE
29 38 CATCH ME / PRETTY POISON
30 41 IS THIS LOVE / WHITESNAKE
31 22 IN MY DREAMS / REO SPEEDWAGON
32 42 SKELETONS / STEVIE WONDER
33 18 YOU ARE THE GIRL / THE CARS
34 20 CARRIE / EUROPE
35 43 VALERIE / STEVE WINWOOD
36 39 SUGAR FREE / WA WA NEE
37 40 LOVE WILL FIND A WAY / YES
38 47 SO EMOTIONAL / WHITNEY HOUSTON
39 23 WHO WILL YOU RUN TO / HEART
40 44 THAT'S WHAT LOVE IS ALL ABOUT / MICHAEL BOLTON
コメント (29)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

レヴァート Levert - Casanova(1987年の洋楽 Part43)

2023-11-02 19:33:37 | '87年洋楽
1987年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart43は、 Levertの"Casanova"。最高位は10月31日付の1週のみの第5位。年間チャートは71位。初のTop40ヒットが大ヒットになりました。

Levertですが、アメリカオハイオ州出身のR6Bグループ。 Sean & Gerald のLevert兄弟と、Marc Gordonの3人組ボーカルグループです。

結成は1983年、ファーストアルバムのリリースは85年ですが、ファーストアルバムでは、ヒットしませんでしたが、1986年のセカンドアルバムでは、R&Bチャートを上昇し、アルバムはTop10ヒット、シングルは、"(Pop, Pop, Pop, Pop) Goes My Mind" という曲が、R&BチャートでNo.1となり、一躍R&B界の人気グループとなります。

レギュラーチャートでは、1987年にリリースしたサードアルバム『The Big Throwdown』からのファーストシングルのこの曲"Casanova"が初のTop40ヒットとなり、5位まで上がる大ヒットになりました。

"Casanova"ですが、曲の作者はR&BシンガーのReggie Calloway。曲は伝統的ファンク・ソウル。懐かしさを感じさせる曲です。R&BチャートでもNo.1となりました。

Levertですが、残念ながらTop40ヒットはこの曲のみの一発屋。ただ、R&Bチャートでは長く活躍を続けます。


驚いたのは、メンバーのSean & Gerald のLevert兄弟の父親は、オージェイズのボーカリストEddie Levertです。「裏切者のテーマ」は日本でも大ヒットしました。Eddie Levertはまだ存命で、オージェイズで活躍していますが、Sean & Gerald のLevert兄弟は、両者とも亡くなっているようです。
コメント (25)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする