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ミセスローゼンの上人坂日記

夜遊びをして暖かき冬の雨

久々のNYP。シューマンのPiano Quintet in E-flat majorは、今年ヨーヨーマ・アンサンブルの演奏でマークモリス・ダンスカンパニーを見たのが記憶に新しい。「あの二楽章のとかげ歩き、最高だったね」と弓子と話しつつ、アパートから歩いて七分でロビーに着く。それがありがたい。学割がきいて二枚32ドル。セカンドティアのシート6。それもありがたい。
バイオリンのディクテロウさんがすごい。老いの片鱗もない。オケでソロ弾くのと音が違う。ソロで弾くより、なお強い。数年前マーラーのジプシーバイオリンを彼が弾いたときもよかったが、今日のはなおワイルド。それにつられたか、ビオラのフェルペスさんも狂った。腰が浮きっぱなし、椅子に座ってない。深く激しい音。チェロと掛け合いのところ、目を閉じたらどっちがチェロかわからない。ブレイさんのチェロが夢のようにスウィートなので、なおさらビオラがチェロのように吠えてる。ここまで歌う? みたいな。またピアノのアックスさんがうますぎ。四台の弦楽器とそれぞれ対話しながら自分もたっぷり歌う。千手観音みたいな動き。セカンドバイオリンのギルバートさん(NYPの新指揮者)、よう弾いてた。イッツオーケー。NYPの三大プリンシパルによくぞあそこまでついてった。一期一会。そんな演奏だった。
帰って、弓子と玉子饂飩を食べていると、花火が挙がる。明日のマラソンのためか。ハロウィーンの子供の泣き声がまだ表に響いてる。

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