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ミセスローゼンの上人坂日記

春雨や仏も好きなるバツハ弾く


母の葬儀の写真を送って頂いた。ニックが亡き母の為に、バッハ無伴奏チェロ組曲5番サラバンドを献奏している。お坊様も聞き入って下さっている。バッハが神様の為に作曲した物なら、仏様もお好きであろう。







ニックが微笑みながら、唱歌「ふるさと」を弾いて、皆んなで三部合唱している。メゾソプラノとアルトパートは出来る人だけお願いします、と言う事で、他は全員ソプラノパートを歌った。
今だから言えるが、3コーラス目に、突然ニックがうねる様な“ナサニエル•ローゼン•ルバート”をやり出し、テンポから大幅に逸脱し奔放に歌い出したので、誰もついて歌えなくなりかけたが、姪いわく、「兼光さんの声を頼りに何とか歌い切った。」そうだ。笑った。



「句集野路菊より」

合格す辛夷一輪ましろなり        信野

こぶし咲く二十歳の頬の光りいて  同


最愛の孫たちを詠んだものだろう。姉の孫二人とも可愛い盛りの時期に側に居てくれた。最高のバーバ孝行であった。しかもアメリカの孫達にも会いたい一心で、二度も訪米できた。本当に本当に幸せなバーバの生涯であった。


































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