正解は、岐阜現代美術館と、関市立篠田桃紅美術空間です。篠田桃紅さんのお名前は、黒田杏子先生の『花下草上』の句集の表紙を見て初めて知りました。
篠田桃紅さんは、私が生まれる前の1956年にニューヨークへ渡り、書や抽象画で世界に知られるようになったアーティスト。
山中湖にも夏のアトリエを構え、日がな富士を見ておられたと書かれています。富士山についての次の文章を読んだ後、私の頭の中の詩の妖精が「行かねばなるまい。」と杉山久子の声で囁きました。
ダメ押しのようなこの一文。ニューヨークを心の故郷と思う私には、コロナの不安があっても、実物の書と画を見に行くに十分な動機となりました。
ニューヨークに住んでいた頃、ホイットニー美術館のこの絵にハマって、何度も観に行きました。道に伸びる影の青さは、実物を見るまでは分かりませんでした。富士山と絵だけは実物を見るしか無いのです。
句誌「藍生」に篠田桃紅特集を組んで下さったお陰様で、本物の桃紅作品を間近に見て、句を詠む機会を得ました。有名な岐阜の暑さも、梅雨の晴れ間に体験できました。さあこれから更に句作です。