質問: 今までの人生で、一番嬉しかった褒め言葉は何ですか?
ニック: 幾つかあるよ。まず最初は、ハイドンチェロ協奏曲二番を、サー・ネヴィル・マリナーの指揮で弾いた時、ピアティゴルスキー先生が楽屋に来て言って下さった言葉。「この曲をこんな風に弾きたいと常々考えていた僕の理想が、今夜具現したよ、君の演奏で。」
次に、ベートーベントリプルを弾いた翌日の新聞に、”音程が悪い”と酷評された後で、ハイフェッツ先生に会ったら、わざわざ足を止めて、「あー新聞の件だが、音程は、全く、悪くなかった。」と言って去った。あの音程の鬼が、そう断言してくれたんだ。
けど、一番嬉しかったのは三年前(田崎)悦子と共演した時、彼女がぽろっとこぼした一言だよ。
「あなたは普通より短い弓を使ってるの?」
わははは。あれはお世辞じゃなかった。どういうことかって? 弓の元から先まで素早く弓を使うから短く見えたんだろう。熟練のピアニストが見たままの感想だ。嬉しいね。だいたい悦子はお世辞言うタイプじゃないしね。
最新の画像もっと見る
最近の「日記」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事