門開けて人の待ちたる雁渡し
「初オーケストラ」 弓子が、今日初めてオケでチェロを弾いたよ、と話す。 あまり有名でない...
我思ふ故に我在り雁渡し
弦子は、自己の自我が二年も前から目覚めていて、しかも自我との深い対話を孤独にしぶとく続...
店の名を考えてゐる夜長かな
新しいアパートにはキッチンカウンターというものがあり、その内側に立っていると、つい、「...
肩組んで写真とられし雁渡し
弓子が微熱、鼻水、喉の痛み、で新学期早々休む。昼ごろ、息がしづらいというので、新型イ...
雁渡し細き窓より入り込み
「LBC」 弓子とだらだら話してると、よしもとばななの本を読んでいるような爽快感がある。な...
公園に男佇む雁渡し
「魂の叫び By弓子」 昨日、私のプレリュードをどう思った? ふうん。私も、私の人生のベス...
朗善先生閑話
「ハイフェッツ」 私は、ハイフェッツとはイントネーションの話をしなかったね。 そもそもハ...
秋空の真下に靴を履き替へて
「バイオリンデビュー」 弓子とアパートの前でわかれ、弦子をAMSアベニューのバス停へ送る。...
年寄の西瓜に腹をこしらへて
「NY句会九月」 みなにそれぞれよい句がある。PPNさんと四季介の丁々発止による緊張と緩和。...
バス停にバス停まらずに黄落す
今朝、弦子のバスを待っていると、バスがノンストップで通り過ぎた。胴体が蛇腹で二台つな...