毎週日曜日の夜にBBC1でAntiques Roadshowという番組を放送している。今年25周年になるという人気番組だ。
2年前、シェフィールド大学に客員教授として4週間いたときに、ホームステーでお世話になったバーナード家の奥さんのパットが好きな番組だった。彼女の脇でいっしょに見ながら、イギリスには19世紀やそれ以前の古い家具や陶磁器、食器などを家に持っている人が多いのだなと感心していた。
あるとき、番組で「根付け」が紹介され、説明したことを覚えている。日本で「根付け」を大事に持っている人はどれぐらいいるだろうか。普段の生活で着物を着ることもなく、ましてや、キセルや印籠を持つこともない西洋人が、東洋の「骨董品」を大事に保管しているのは、オリエンタルなものへの憧れがあるのかもしれない。だが、自分たちの伝統的な文化財も同じように大事にしている。毎回地域を替えておこなわれる「品評会」には、多くの人がいろいろなものを持って集まってくることが、それを証明している。
Antiques Roadshowを見ていて面白いのは、持ち寄ってきた人が「骨董品」にまつわるストーリーを語るところだ。それぞれの品には、それ自体の古い歴史があるだけでなく、その品と出会った人の「小さな歴史」がある。さまざまなジャンルを専門とする鑑定人が、やさしい語り口で、そうした歴史を紐解いてくれるのである。
シェフィールド滞在記
2年前、シェフィールド大学に客員教授として4週間いたときに、ホームステーでお世話になったバーナード家の奥さんのパットが好きな番組だった。彼女の脇でいっしょに見ながら、イギリスには19世紀やそれ以前の古い家具や陶磁器、食器などを家に持っている人が多いのだなと感心していた。
あるとき、番組で「根付け」が紹介され、説明したことを覚えている。日本で「根付け」を大事に持っている人はどれぐらいいるだろうか。普段の生活で着物を着ることもなく、ましてや、キセルや印籠を持つこともない西洋人が、東洋の「骨董品」を大事に保管しているのは、オリエンタルなものへの憧れがあるのかもしれない。だが、自分たちの伝統的な文化財も同じように大事にしている。毎回地域を替えておこなわれる「品評会」には、多くの人がいろいろなものを持って集まってくることが、それを証明している。
Antiques Roadshowを見ていて面白いのは、持ち寄ってきた人が「骨董品」にまつわるストーリーを語るところだ。それぞれの品には、それ自体の古い歴史があるだけでなく、その品と出会った人の「小さな歴史」がある。さまざまなジャンルを専門とする鑑定人が、やさしい語り口で、そうした歴史を紐解いてくれるのである。
シェフィールド滞在記