解散総選挙のための内閣みたいに言われ、発足してすぐいろいろの物議をかもし、すぐにでも駄目になりそうな麻生首相でした。
それが何と、立ち直ってしまったのだ。それほどの実績になったかどうかわからないけれど、特別給付金も実現し、更に、エコ減税はこの大不況の中では、消費を促す力になっている。高速料金のETC1000円は、この大型連休で確実に経済効果を上げていた。そして、今大型補正予算を参議院に掛けている。中身では問題が無いとはいえないけれど、この世界不況の中で思い切った予算執行、これは民主党も困ると思う。この法案が民主党の反対で否決されて、その信を問う総選挙になったら民主党の勝ち味は完全になくなるでしょう。それでなくても小沢代表の問題がずしんと重石になっているのだから。
やはり、天下り等にからむ「無駄使い」問題はそれとして、この不況対策は猶予を許さないものだけに、それを先に延ばすことは民主党も出来ないだろう。それを見越しての麻生首相の発言などがある。
とにかく、この粘り腰は驚きに値する。予算の裏づけ云々で縮こまることはしない。実に大胆だ。こんな時だけに是だけの決断をしてくれる政治を期待していた向きはあると思う。解散を要求する世論の高まりは見られない。ひょっとすると任期一杯続けるのかもしれない。そして、第二次麻生内閣が出来ることになるかもしれない。とても心配なのは、小泉改革の修正、いわばあの反対派を喜ばす方向に舵を切りかねないということだ。