手稲は最高!

手稲在住30年、手稲って本当にいいなって常々思っています。時に触れ、折に付け思いついた事を、取り留めなく書いてみます。

NHKの「民謡祭り」を見ながら感じたこと

2012-02-25 16:11:37 | 随想
 今NHKの民謡祭りを見ていた。とても素晴らしい唄と踊りにすっかり魅了された。伝統芸能の素晴らしさを改めて思いながら一寸書いてみることにした。

 私は手稲文化協会にも関わり、伝統芸能の団体との付き合いもいろいろあるのだけれど、どの団体も会員の減少に苦しんでいるのを見てきている。私の詩吟の会も、6年前には40名を数える会員がいたのに今は20数名となり、さらに高齢化も進みとても寂しくなっている。

 最近これもテレビで見たのだが、本州の高等学校で神楽の部活動が、実に生き生きとやられていた。地域ぐるみの伝統芸能として受け継がれていて、それが地域の高校の部活動にも取り入れられ、その神楽をやりたくてその高校を選んで入学した生徒がたくさんいるのです。

 北海道では全く考えられないことです。北海道は伝統芸能の後進国で、日常の生活の中で伝統芸能に接する機会は少ない。佐渡に旅行した時、佐渡では集落ごとに能舞台があったといいます。今は数が減ったようだけれどまだまだ沢山残されているという。当然謡曲を愛好する方も多く、伝統芸能として根付いているのだと思う。詩吟にしても武士の嗜みのように普及していたとすれば、そんな家系の多い本州では継承者も多いことになるのだと思う。

 昨年、縁があって、和太鼓の団体「乱拍子」の活動に接した。和太鼓の演奏だけでなく、獅子舞などを織り込み、一種の演劇集団のような活動をされている。この活動は札幌という枠を超えて、日本を股に海外まで足を延ばしているのに驚いた。

 中心になっている方の熱意がそこまでの盛り上げになっているのです。基盤を小学生への指導に置き、一門での創作活動が繰り広げられているのです。

 先ほどの民謡の放送の中で、小学生から高校生までの集団で民謡踊りを見事に踊っているのを見た。このように民謡の裾野を広げる活動が地域に根付いているところがあるのだということです。こんな努力が伝統芸能を守るのだと思う。

 今、私は伝統芸能の衰退を嘆き、詩吟人口の減少を嘆いていますが、詩吟でその普及にどれだけ本気になっているかと言えば全くやっていないに等しい。

 乱拍子の活動などは、大きなヒントかもしれない。嘆くだけでなく、行動に移す何かを探さなくちゃならない。
コメント
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