タイの洪水被害が、心配である。むろん、サプライ・チェーン・システムへの影響もさることながら、感染症や衛生面も、不安材料であるが、現地では、日本メディアの取材に対して、震災の被害の方が、大変ではないかと、逆に、同情されているのには、驚かされる。更に、街の中で、投網を打って、ナマズを獲ったり、釣りをしたり、エンジンの高さまで、冠水しながら、車や、バイクで、移動したり、果ては、土嚢や、ゴム・ボートまでも、販売したり、膝まで、水に浸かりながらも、屋台で、食べ物を販売したり、又、それを買って食べていたりと、、、、驚くべき光景を、テレビでも放映されている。何と、「マイ・ペン・ライ」な民族気質だろう!確かに、一寸、激しいスコールが降ると、幹線道路でも、冠水することが、しばしばだから、この程度では、驚かないのだろうか?何とも前向きで、良いではないか?日本人だったら、まず、間違いなく、そんな対応はしないだろう。もっとも、糞尿・汚水や、化学物質、ゴミ等による感染症や、養殖ワニの逃亡、果ては、大量の蚊の発生によるデング熱の危険となると、事は、重大である。「マイ・ペン・ライ」どこの話ではないと思われるが、、、、、、。メキシコでも、「アスタ・マニャーナ」という言葉があるが、「明日は、明日の風が吹く」という日本語は、最近、どうも、耳にしなくなってしまった。そんな楽観主義者は、今や、非国民呼ばわりをされそうである。「一億総ペシミストと萎縮化傾向」が、ますます、進行中である。高齢で、健康不安のあるフミポン国王、軍部、タクシン派、反タクシン派間での深刻な対立、洪水とともに、タイは、何処へ、流されて行くのだろうか?タイの友人達は、大丈夫であろうか?何故か、ふと、渥美清の「フーテンの寅」シリーズを、急に見たくなってしまった。