The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

1959 シャトー・ペトリュス ポムロール

2014-11-22 19:47:53 | ワイン
あまり時間を置くと、さすがにあの感動も薄れる恐れがあるので、
このへんで『Eレヴァージュの会』のメインを張った、このワインについて触れておこう!

およそ『ペトリュス』なるワインは、美味しく飲めたためしがない。

といいますか、おそらくポムロールで最も評判が高く、最も高価であるにもかかわらず、
そのワインの熟成しきった完成形を飲める機会が皆無だ!と言い換えよう!

今まで飲んでみた『ペトリュス』では、66年物のマグナム、
しかもラコステのコルクで封された物が最高だったと覚えている。

そのワインですら、先日飲んだ59年物には到底及ぶことは無いだろう!



この『ペトリュス』の真骨頂は、練れて昇華したその香りにある!
それはまずもって、なめし革に焙煎のニュアンスがあって、続いてカラメルと黒い果実のジャムを連想させる。
グラスで待つと、和風出汁に漢方のモヤモヤが立ち昇り、とどめは燻した肉とトリュフが来た!

口に含めば、果実は正しく甘露そのもので、
グリセリンとミルクのようなタンニンがするりと喉を滑り落ちるのみ!

ゴージャスなフルボディが果てしないトロリとした余韻を誘えば、
そこには茫然自失の独りのワインヒートを佇ませるのみ・・・

後にも先にも恐らくこれだけだと思う!
絶品の『ペトリュス』と言い放つのが、やっとでした。

主宰のT君には感謝の一言である。