熊本市のほとんどの場所からその姿を望むことができる金峰山(標高665メート)は、熊本市民に親しまれている山。登山者は多く、山頂には登山者の登山回数を記した掲示板が掲げられていて、登山回数が1万回を超える猛者もいる。
青空のひろがる秋の好天に恵まれ、久しぶりに金峰山に登った。久しぶりといっても、最後に金峰山に登ったのが10年前の6月18日。毎日が日曜日となって、登山1000回を目指したものの、途中体調をこわし、登山回数は261で終わっていた。
交通センター発10時30分の河内温泉行のバスに乗った。峠の茶屋で下車。登山口の鳥居までは、だらだらとした坂道が続く。そこまではどうやら元気で歩いたが、それからが大変。
登山コースは、「さるすべり」といわれる岩がごろごろとした急な坂を一気に上るコースと、「さるすべり」を迂回しながら、木々に囲まれたゆるやかな脇道を歩くコースがある。もちろん緩やかな脇道を選んだ。頂上までは約30分とある。
息切れはあるものの、途中まではどうやら歩けたが、急に足元が危なくなってきた。左足に力が入らない。坂の途中で2回転倒。"うちの奥さま”に支えられながら、やっとの思いで歩き出すが、10㍍も進むのが精いっぱい。何度立ち止まったことだろう。頂上に着いたのは登り始めてから約1時間後。精も根も尽き果てた。
頂上からの眺望は素晴らしかった。熊本市街をはじめ、有明海(ありあけかい)や雲仙(うんぜん)、阿蘇(あそ)、九州山地、天草など広大な景色が一望できた。
しばらく休むと体調もどうやら回復。山頂の金峰山神社に参拝し、足を引きずり山を下りた。次は体調を整えまた挑戦しようと思う。