マッチ売りの少女 2007年09月19日 21時27分32秒 | 随想 一日、空は歌わなかった。 一日、風さえ聴こえなかった。 そんな平日の午後だった。 所用で、東東京にある、 降りたこともない駅の改札を出て、 居住用の高層マンションばかりの、 見知らぬ街を歩いていた。 駅前大通りと交差する、 首都高の高架下で、 一輪の花を見つけた。 花は 路面の舗装の裂け目から、 たくましくも地上に芽吹き、 可憐なピンクの花びらを咲かせながらも、 白い埃にまみれ、薄 . . . 本文を読む