海も暮れきる 2008年05月05日 20時36分34秒 | 読書・鑑賞雑感 吉村昭氏の『海も暮れきる』(講談社)を再読してしまった。 同書は、俳人の尾崎放哉の後半生を描いた作品である。 放哉は、一高ー帝國東大ー一流企業管理職という エリート・コースにありながら、酒癖の悪さで身を持ち崩し、 妻とも別れて、漂泊の身の上となった人物である。 各地で寺男を転々とし、托鉢をしたりで糊口を凌ぐが、 肺疾患を病み、友人のつてで小豆島の貧しい庵に、 晩年の地を得て、大正末年四月に42 . . . 本文を読む